遭難時のアイテム

世界を股にかけるカリスマ・コミュニケーターこと筆者に指令が下った。
「筆者さん、この社内トレーニングを受けてみたら?」と。
そのトレーニングは、「他者に影響を与えるためのコミュニケーション能力向上」のトレーニングであった。
筆者ほどのカリスマにトレーニングの必要性はない。
むしろ、コーチとしてレッスンしてあげても良いほどだ。




が、しかし。
この会社が誇るトレーニングを受けてみるのも悪くない、と考えを改め、トレーニングを受けることにした。
今日のお話は、そのトレーニングの中で使用したケーススタディについて。
本日のお話、飛行機の遭難がお題になっている。
読者の中にはそのような不幸な出来事を経験された、あるいは身近な人がそのような経験をされた方もいるかもしれない。
そのような方々に対して、不快な思いを与えないように気をつけながら、思い当たりマッタリ系「遭難時のアイテム」、いざ開幕。。。





レーニングの前日。
筆者はフラリレンタルビデオ屋に寄った。
本日は半額の日だからだ。
久しぶりに邦楽でも見るか、と思ったその矢先。
筆者の目に飛び込んできた、とある映画のパッケージ。
バトル・ロワイヤル


確か設定は中学だか高校だ。
「ふーん、誰が出てるんだろう」と思い、パッケージの裏を見る。
ちっ、イモ役者「FUJIWARA」じゃねぇか。
奴が主役か。
(注:筆者はFUJIWARAのデビューオーディションの蜷川幸〇演出、「SHINTOKUMARU」に受けたことがあり、内定を貰ったのだが、辞退した経緯がある)


パッケージを置こうとした瞬間。
彼女の名前が飛び込んできた。
「柴崎KO」



そう、筆者はKOタンが大好きだ。
三度の飯より大好きだ。
むしろ彼女だけで三杯は余裕だ。
三杯ではなく、三回とも言う。



KOタン出演+設定は中学(か高校)=KOタンの制服姿


悪魔のような方程式が成立し、筆者はレジへと足を運んだ。
半ば腰をかがめながら。
(既に股間はテント状態だ)



家に入るなり、ビデオを立ち上げ、早送りをしながらKOタン、もとい、バトルロワイヤルを楽しむ筆者。



この映画、かなり内容が面白い。
要するに、極限状態に人間を追い込み、互いを殺戮するように仕向け、武器を渡すと必然的に人は殺しあう、ってわけだ。
しかもクラスメートが。
親友同士が。
(注:子供に見せてはいけません)




そんな映画、むしろ制服姿のとKOタンを堪能した翌日。
筆者はトレーニングを受けた。
レーニング自体の話は置いておいて、その中のケーススタディが面白かった。
お題はこうだ。



米の国を飛行機で移動中、飛行機が砂漠に墜落。
生き残ったのは8名(この8名がトレーニングの参加者)。
8名は生き残りをかけて、行動を共にしなければいけない。
機内からは15個のアイテムが見つかった。
この15個のアイテムに優先順位をつけるため、ディスカッションをしろ、というのがお題だ。
ちなみに8名は心身共に健康だが、飛行機は炎上中。
砂漠は昼は50度、夜は急激に冷える。
墜落したであろうと思われる場所は、目安で出発した飛行場から100km。近くの町へも100km。





さて、このシチュエーション、貴誌ゆーすけ氏の「クリムゾンの迷宮」という本の状況にそっくりだ。
貴誌氏を知らない読者は、赤川次郎氏の本と共に全冊ご購入し、読破していただきたい。
その際の本屋は「筆者ブックストア」がお勧めだ(コアな筆者ブログ読者のみ笑えるネタ)。



ちなみに「クリムゾン〜」では、「脱出」を余儀なくされており、アイテムも「情報」、「食料」、「武器」と分かれていたし、共に行動しなくても良いが、ゼロサムゲームであったため、後に殺戮ゲームへと発展していくのだが、これはまた別のお話(ってか寝たバレのためこの本は読んでほしい)。




さて、グループのメンバーを紹介しよう。
筆者:世界をまたにかけるカリスマ。
HULK:怒ると体が緑になる化け物。筆者の後輩でゴルフ仲間で取り巻きの一人。
カスタマイザー:「デブ女は環境に悪い」と豪語しながらも、「俺ってポッチャリした女が好きなんだよね」と女性に対してはその人生観をもカスタマイズ(改良)する芯のない男。筆者の後輩。
その他アジア地方の男女5名。ディスカションは英語で行われる。


アイテムを紹介しよう。個数を明記されていない限り、基本的には人数分ある設定だ。
水1リットル
パラシュート1個
塩1000個(多分機内食の塩で1袋あたり小さじ半分程度)
コンパス
地図
長袖(乗客は全員半そで長ズボン、スポーツシューズという設定)
ウォッカ1ボトル
手鏡
レインコート
懐中電灯
サングラス
包帯
「砂漠で食べられる動物」というタイトルの本1冊
ナイフ1個
45口径のピストル(弾丸装着済み)1つ







さて、貴方なら何を選ぶであろう?






そして、カリスマ・コミュニケーターが選んだアイテムリストの上位2点は何であろう?



ってか、コアな筆者ブログファンならば分かるであろう。





一 ピストル
二 ナイフ




だ。



説明しよう。
まず、大前提である「皆で共に行動し、生き延びる」がポイント。
はっきり言って前提として無理がある。


なぜ偶然生き延びた人たちが共に行動しなければならないのか?
そこが分からない。
リスクを回避するのであれば、本格的に脱出を試みる者、ちょっとだけ試みる者、狩に出かけるもの、その場に留まり救援を待つと共に情報センターとなるものがいても良い。


本格的に脱出を試みる物にはコンパスと地図を与えてやればよい。
その場に留まるものにはパラシュート(日焼け防止用&空から発見されるための目印用)でも与えてやればいい。
狩に出かける奴には本や長袖だ。



が、しかし。
そこには炎上している飛行機がある。
飛行機炎上
→いつかは消える
→狩に出た人間が取ってきた肉は生肉となる
→今の内に肉を焼けば良いのに
→今なら塩もあるし、味付け可能
→今なら水もあるので茹でることも可能
→今ならウォッカもあるし、宴が可能
→目の前には虫けら同然のHULKやカスタマイザーが
→手には殺傷能力抜群の45口径が
→手には肉を切るのに適しているナイフが
→どうする、俺?



といった頭がハンニバルな奴が現れてもおかしくない。
食鬼となった輩は発見後逮捕されて後のカーニバルになってしまう。




それを避けるためにも、筆者は「武器」という側面を持つピストルとナイフを殺傷能力順にグループから取り上げることを選択した。
この選択、何があっても間違いない。
ナイフには狩用の道具という側面の他に人を殺める道具という側面がある。
ピストルにも音を出す(ことで救助を求める)側面もあるが、殺傷能力という側面もある。
同様に、人にはエンジェルな側面もあればデビルな側面もある。
よって、どこからどう見ても、エンジェルな側面しかない人間(=筆者)にデンジャラス系のウェポンを預けるしかないであろう。
もちろん、筆者は、武器をいただいた瞬間に全員を殺傷したり、脅して奴らの水分に手を出したりなどはしない。
決して後輩から殺めていき心で涙を流しながらも「美味い美味い」などといったりはしない。
「HULKの血って本当に緑?」などという興味を持ったりもしない。



あくまで危険なものを危険な奴らから取り上げるだけである。






ちなみに、ディスカションの冒頭でルールに合意する際、アイスブレーキング(=場を和ませるディスカッションの手法)として「ナイフとかピストルがあるからといって、変な気を起こすのはNGね」というスパイスが効いたオープニングジョークを言ったところ、その場が凍りついたのは色々な意味で面白かった、という感想を尻目に


一時閉幕。。。