ネタバレアリ!「ハチ公の冒険」開始編

「ハチさん、アブネェでゲスっ!」
ヤンガスは身を呈し、主人公こと俺を守った。




ちなみに本日のお話し、PS2のソフト「ドラゴンクエスト8」(略してドラクエ8)にまつわるお話しのため、その事情を知っているマニアには面白いかもしれないが、知らない人はいつも通りスルーしていただきたい。マニアの方には「読み飛ばし可」コーナーを用意した。
今回のゲームの縛り:(あ)ゲームクリア、あるいは「質の高い創作系」が完成するまで続く。(い)ゲームを楽しむ(スピードクリアなどを狙わない)、(う)主人公の名前をハチ公とし、何があってもハチ公を殺さない。


以下読み飛ばし可コーナー

ヨミトバシヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノヨミトバシ
ハジマルゾヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノハジマッタ


基本情報:
①ゲーム関連。ゲームタイトル:ドラゴンクエスト8 空と海と大地と呪われし姫君。発売:2004年11月27日
価格:\9240(税込)。対応ゲーム機:PlayStation2 。人気RPGゲーム「ドラゴンクエスト」の新作。前作の「ドラゴンクエスト7」は、RPG史上最高の売り上げ本数を記録。ドラクエはいまや国民的ゲームと言える。初心者からやり込み人まで、誰でも楽しめるのがドラクエシリーズの特徴。

②登場人物:
ハチ公。
剣の使い手の勇者系。ドラクエシリーズとしては久しぶりの、頼もしそうな主人公。

ゼシカ
気の強そうなお嬢様キャラ。魔法使い系で、ムチも装備可。ボインボインの姉ちゃん。

ククール
神官系の色男。聖堂騎士団に所属している騎士らしく、見た目はイケメン。カリスマと名乗る。攻撃もそこそこ。

ヤンガス
戦士・山賊系。盗賊系の特技も使える。攻撃力が強そうな風体で破壊力のある大きな武器の装備可能。ハチ公を師と慕う。

トロデ
自ら「王」と称す、緑色の化け物系キャラ。見た目は人間にも近い感じで、一応仲間キャラ。ただしトロデは戦闘には直接参加しない。(通常の戦闘はハチ公・ゼシカククールヤンガスの4人)。

初期メンバーはハチ公・ヤンガストロデ。旅が進むに連れてゼシカククールを仲間として捕獲することになる。

③ストーリーについて:端的にまとめると「悪い奴を倒す冒険」。


以上、読み飛ばしコーナー終了。


ヨミトバシヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノヨミトバシ
オワッチャウヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノオワッタゾ



本日の冒険のサマリー:冒険の初めは森の中から始まり、スライム3匹に襲われ戦闘。最初の町に入る。


現在某国でこのゲームをプレイしているのはホンの一握りのカリスマだけであろうと思われることを尻目に、
ドラクエ8系「ハチ公の冒険」開始編、いざ開幕。。。

「ガサガサッ」
「な、なんじゃ?」とトロンデが恐怖に慄いた。森の木々が揺れ、スライム3匹が登場した。
「やろっ!」
ヤンガスが声を上げ、戦闘が開始された。



選択コマンドには
「攻撃」「特技」「呪文」「道具」「防御」「逃げる」
と6種類リストアップされている。
俺は悩んだ。


俺の名前はハチ公。とあるカリスマから冒険の指示を受け、ゲームの世界で暴れることになった17歳(仮)の青年だ。傍らにはヤンガスという俺を師と慕う山賊上がりの戦士系盗賊、後ろには「姫」と呼ばれる白馬と自らを「王」と称する怪物(トロンデ)が控えている。トロンデは戦う気はないらしい。



突然現れたスライム3匹を目の当たりにし、俺の目下の任務は「王」を守ること。

が、しかし。

俺は、とあるカリスマから使命を受けていた。





「死ぬな」と。
「何が起きても死ぬな」と。
「優先順位のトップはお前が死なないことだ」と。


スライム3匹というカス軍団とは言え、俺は自分自身がどれ位強いのかが分からない。とりあえず「道具」を選び、現在の所持品と装備品を調べる。「ホニャララの剣」というドコの馬の骨とも分からない剣、布の服、バンダナを装備している。ブッチャケタ話し、自分のファッションセンスにガッカリだ。アンタ、バンダナて・・・。


おっと、このドラクエ、選択コマンドを入力しない限り、目の前のモンスターとの戦いは始まらないことになっている。よって、このような持ち物チェックは瞬時に行われている。そうでなければ戦いにつき100万回死んだ猫に劣らない回数で死ぬことになるであろう。


次に俺は、何か戦いに役立つ「特技」と「呪文」を調べた。



「・・・ありえない」



特技=ナシ、呪文=ナシ、ではないか。
100歩譲って「呪文」が使えないのは良いとしよう。元々「呪文」を使えること自体がアリエナイんだから。まぁ、俺くらいの人間であれば一つだけ魔法を知っているケドね。


そう、「恋」という名の魔法を、ネ。


画面が凍りつく前に話を戻そう。



俺も17歳。ブッチャケタ話、結構イケメンだ。人生17年も生きてりゃそれなりに「特技」の一つや二つはアルもんでしょ。にもかかわらず、俺には「特技」がナイ。はっきり言って人間失格だよ、オイラ(先ほども言ったが、ここら辺の妄想も瞬時に行われている)。




さて、俺の人生、初バトル、しかもモンスターが自動的に出てくるシステム、ということを考えるとこの戦いは「逃げられない」。よって俺の選択肢は2つ。「攻撃」か「防御」しかない。


俺には「運命」という名の縛りがある。よって、俺は選ぶしかなかった。


俺:「防御!!」
ヤンガス:「はっ!?兄貴、そりゃないでしょ!?」
俺:「ヤンガス、四の五を言わず、迎え撃てぇぇえ!」
ヤンガス:「・・・ガッテン(ボソリ)」


スライムは次々と俺やヤンガスを狙う。
俺は防御しているせいか、ダメージを受けない。ヤンガスもダメージを受け付けない。・・・まさかこの戦い、最初から仕組まれた戦いだけあって「ダメージを受けないように設定されている」のでは?


一抹の不安がよぎる中、ヤンガスが悲鳴を上げる。




「兄貴、守ってばかりではなくて、攻撃に参加してくださいよ!!」
「おうともよ!」
俺は声を高々と上げ、2回目のターンの選択コマンドを入力する。



「防御!!」


そう、俺の名前はハチ公。またの名を「運命に忠実な男」。・・・何があっても俺は死んではならない。


「アニキィ〜!」
「おうともさ!・・・防御!!」
を繰り返すこと5回。ヤンガスは全てのスライムを倒しきった。
ヤンガス=ノーダメージ(苦痛的精神ダメージ10)、俺=ノーダメージ(罪悪感ダメージ10)。
奪った経験3、奪ったゴールド3。


「兄貴、汚ねぇッスヨ」
「・・・この戦いはダメージを受けないように設定されていたようだな。・・・すまぬ」




そうなのだ。カリスマの声を聞いた人間は俺だけ。つまり、ヤンガスは俺の運命を知らないのだ。そして・・・。俺は自分の運命を赤の他人にペラペラ喋るほどクチコミリーダーではない(17歳だけどネ)。



トロンデは馬車から降りてくるなり、
「ハチ公!よくやった」と俺を褒め称えた。
「ハチ公!町に行くぞよ!」
「はっ!!」
「何故兄貴ばかり・・・」と恨めしそうなヤンガスを尻目に


一時閉幕。。。
(このシリーズ、誰がついて来るんだろう?)