合コンの極意


世界中に名を轟かせるカリスマ・ポエマーこと筆者は頭を悩ませていた。そう、筆者を悩ませているお題は「合コン」である。

「私のために流行のネタを書くなんてっ(もう筆者ったらハート)」と女性読者から賛同の声を頂いてしまうかもしれない。何故って、筆者の書き物は男尊女卑の世界だから♪。男性から見た世界観だから♪。女性読者を無視しているから♪。女性読者にとって今まで使える書き物は一度もなかったから♪。

にもかかわらず、今回のポエムは書き物にとって使えるのだ。ハッキリいってメチャクチャ使えるに違いない。だって「男性って合コンのときこんなこと考えているんだ」と理解できるからだ。本日の学習内容を逆手に攻めれば貴方の次回の合コンは必ずや性交するに違いない。お持ち帰りどころの騒ぎではない。お持ち帰られること間違いナシだ。
是非ともこの書き物をプリントアウトし、家宝の巻物として保管することをお勧めする。あるいは額縁にでも入れて朝昼晩の食前食後にでも復唱しても良いだろう。今なら先着100名様に手書きサインのサービス中だ(額縁用)。

さて、そんな合コン話の前に、カリスマ・哲学者こと筆者は、筆者が合コンに求めているものを明確にしておきたいと思う。

筆者が求めているものとは何か?そう、それは擬似恋愛である。では、筆者が合コンに求めている擬似恋愛とは何なのであろう?
そんな訳で前フリトークとして、擬似恋愛とは何か?を読者にお伝えしたい。その後本題である合コンの中から過去3戦をレビューしよう。

まず擬似恋愛とは何か?についてである。筆者の愛読書である岩浪君の文献によると:
擬似:本物ではないが見かけが良く似ていて区別がつけにくいこと・つけにくいもの(例:擬似コレラ)。
恋愛:男女間の恋い慕う愛情。恋。(例:恋愛結婚)


さっすが岩浪君の文献である。世間一般では辞書と呼ばれるだけはある。ちょっと突っ込ませていただきたい。

まず例としての『擬似コレラ』。意味が分からない。何だコレは?擬似コレラ??コレラじゃないってこと?じゃぁ何なのさ?コレラっぽいこと?そっちの方が直りにくそうじゃない?

『恋い慕う愛情』。
意味が分かっているのであれば、そもそもこの文献は引かないよね?分からないから岩波アドバイスを受けてんのに、更に惑わせてどうすんの?

『恋愛=恋』と言い切れる岩浪君。アンタすっげーよ。あんた、童貞でしょ?もしくはピンサロの定期券ホルダーでしょ。

最後に例としての「恋愛結婚」。何のこっちゃ。筆者にとってこんなものは存在しない。岩波君は経験してるのか?すっげーなぁ。

まぁ岩浪批判が本題ではないので前フリトークを進めよう。


擬似+恋愛と考え、岩浪文献を参考に筆者が擬似恋愛を定義すると、
「本物ではないがそれに限りなく近い恋い慕う愛情」とする。より筆者に身近にすると、「本物の恋愛はできないけれども、ゲーム感覚で常に恋愛していたい」と思っている。ちなみにこの「ゲーム感覚」という言葉は非常に大事なのである。

ゲーム=好きな時間に好きなだけ遊べるもの=わりかし安価で容易にできるもの=ストレス解消のもの=気に入らなければリセットボタンが押せるもの。

でなければいけない。そのため、上記の条件を満たさなければ、筆者の求めている擬似恋愛は成立しないのである。そして前提として出逢いがなければ擬似恋愛はスタートしないのである。

よって出逢いの場としての「合コン」というものがセットされるのである。

さて、それでは直近の2つの合コンについてレビューをする。 ちなみに筆者、家族もちのため、アリバイ作成など色々な難関をクリアしなければならない。よって、合コンの回数は多くて年に2回程度である。

戦い①
アレは冬の寒い夜空であった。男性メンバーは筆者の社内フレンズと呼ばれる取り巻き3名と筆者である。取り巻きどもを軽く説明しよう。
・ブー:33歳独身。とにかく温厚。ギャグを提供するのではなく人のギャグに笑うタイプ。ポッチャリめ(170cm80kg程度)。
・プロフェッサー:とにかく笑える男。ただし、世界観がハッキリしているため、自分の世界に合わないタイプは排除する傾向アリ。
・ウラ○様:我を崇めよ、というスタンスを男女関係なく貫く傾向にある。
・筆者。説明削除。
というメンツである。②と③は外見的に重複するが、筆者と重複する外見はいない。もちろん、筆者の中での立ち回りは決まった。そう、本日はクール&ちょいキザで攻めるとでもしよう。

待ち合わせ場所に着く。おっと、パンピーどもが一杯いるなぁ。人疲れしてまうやんか・・・。おいおい、筆者のサインを求めているのか?マネージャーを通してくれ・・・。などウニャウニャ妄想にふけっていると、学者がある女性に話しかけに行った。あれ?学者さん、えっらい年配の女性と話してますなぁ・・・。あ、コッチ見た・・・。えっ??今宵は君ですか!?

そう、明らかに年上のオバちゃんである。筆者はオバちゃんが嫌いだ。ハッキリ言って、オバちゃんは全員死刑と思っている。

オバちゃんがその他2人を連れてくる・・・。1人目。チビ。茶髪。まぁ可愛いがネクラそう。うぅぅぅん。2人目。猫面。目がでかい。上半身細い。下半身・・・無言。あと1人は??えっ。遅刻っすか。はぁ。そうですか。


筆者のターゲットが決まる。遅刻に期待を高めつつ、猫面に牽制だな。猫面は場つなぎだけれども、遅刻がイケテイナイ場合、猫面が本命昇格だな。

さて、店へと足を向け、いざ到着。テーブル。うん、イケテイナイ!!さっすが筆者の取り巻きこと学者さんである。唯我独尊である。場の空気が読めず、1人で盛り上がるアホタイプである。酔いつぶれる傾向があるため、サッサと酔って寝ろ!と叫びそうになる。

長細いテーブルに席順が決まる。場を仕切るのは教授君。ようし、いい場所を筆者のために用意したまえ。このような席順に決まった。

ソファー側(下座)①空席、②ブー、③チビ、④プロフェッサー(上座)
チェアー側(下座)①筆者、②オバちゃん、③ウラ○様、④猫面(上座)。

あれっ??何故筆者の正面は空席?もう傍らにはオバちゃん?斜め前には温厚デブ?
これは拷問ですか?北の国の策略ですか?度重なる悪夢の連続ですか?

・・・そうか。下座であることは100歩譲って筆者のために外れクジを引かせないために、最後の空席を正面に持ってきたのか。学者よ、お前は分かっている。合コンのSAGAを。そう、SAGAとは「遅れてくる奴は綺麗系」理論である。

すこし脱線するが、何故この理論が正しいのかを説明しよう。
綺麗系は幼い頃から綺麗である。そのため、「xxチャン綺麗だよねぇ」と小さい頃からチヤホヤされている。そのため、奴らは小さい頃からある程度の悪さをしても許されてきた。そのため、多少の遅刻はOKという信じられない人生観を持っている。

また、綺麗系はどの世でも綺麗と捕らえられる。そのため、会社で上司が
「ちょっと部下に手伝ってほしいなぁ。お、残ってるのはブチャイ子と綺麗子さんか(注:既に敬語を使用している上司)。・・・おぉぉい、綺麗子さん、ちょっと残業手伝ってくれないか(君と少しでも長くいたいし・・・ハァハァ)」
と用事を申し付けられる傾向が高い。
「えぇぇ、部長、今日合コンなんですよぉ」、
「いや、ほんの10分だけだから」、
「えぇぇぇ」、
「残業代は3倍で請求して良いから」、
「・・・わかりました(イエェェィ)」
とやり取りを交わすことになる。
注:この間、ブチャイ子は傍らに立っているが、部長は綺麗子の承諾を得るまでブチャイ子には声をかけない

よって①多少の遅刻はOKという歪んだ人生観、②外的要素が遅刻へと導く、ことから「遅れてくる奴は綺麗系」理論は正しい。

そう言った訳で、乾杯が交わされる。筆者はスローペースで飲み始める。もちろん、綺麗子が登場した際「あ、遅かったね。よし、飲み始めるか」「え、何で?」「いや、揃ってないのにガンガン飲むのって悪いしさ・・・」と会話を交わすがためだ。ちょっとキザかもしれない。が、本日はそっちの方で攻めると決めているので、これならママもOKさ。

30分ほど地獄のような時間が経過する。テーブルは2つに分かれている。そう、②と③の間には見えそうで見えない心理的境界線が張られている。

オバちゃんの電話がなる。「うん、そこからなら歩いて1分だよ。・・・そう、2階の奥。うん、じゃぁ待ってるね」
やっとこさ、綺麗子の登場だ。

「久しぶりぃぃぃ」
声が聞こえる。振り返る筆者。

下からチェック。
パンプス、低め。うん、悪くない。
アンクレット。うん、お洒落。見えそうで見えないところに気を使ってるじゃない・・・。

・・・?

見えそうで見えないってどういうこと?
何でアンクレットが見えないの?

そのアンクレットを覆い隠す肉はなんですか?
なぜアンクレットを隠すのですヵ?
盗難防止ですか?
金目のものは身に着けても隠す主義ですか?
お金持ちに見せない成金主義ですか?

一気に筆者の下からチェックは上半身を通り越し、顔面まで行く。


ガァァァァン。

何ですか、この生き物は?怪物ですか?謎の地底人グルドンですか?

グルドンが席に着く。ドスゥゥゥン。場内をマグニチュード4が襲う。それもそのはず、160m、体重80トンといった長巨体だからだ。

「あぁ、喉乾いた。何か飲み物ある?」と筆者を睨むグルトン。口元からは「グルルルルゥ」という威嚇の声が漏れている。
「び、ビールでいいかな?」
「エエデェ」
思わずピッチャーごと渡してしまいそうになる筆者。一応グラスに注いでみる。

「そ、それじゃぁ乾杯ね」筆者が呟く。
「かんぱーい」皆のグラスが軽快な音を立てる。

「ガシャーン」パリパリ・・・、パラパラパラ・・・。
筆者のグラスが砕け散る。そう、グルトンが勢い余って筆者のグラスを信じられない力で殴りつけたからだ。

目が点。

急いで筆者の周りを拭くオバちゃん。気が効く、さすがオバちゃんだ。
「スマンノゥ」グルトンが謝る。
「い、いや大丈夫だよ。す、すみませーん、グラスもう一つ!」
プロフェッサーに「こっち来い!」と目線を送りながら、「ちょっとトイレいってくるや」と筆者は席を立つ。

トイレにて。
「おい、どういうことやねん!」
「まぁクジ運だな。今日は諦めて飲め」

・・・チーン。そうするともさ。

多分、グルトンにも遅れる理由があったのであろう。筆者は妄想を肴に酒を飲む。

部長はオフィスを見回す。あと10分で終わるが、定時が近づいている。誰かの手伝いが必要だ・・・。オフィスには部長と綺麗子、そしてグルトンが残っている。
「綺麗子君、今日残って手伝ってくれないか?」
「あ、あたし合コンなんで」
「じゃぁ10分だけ。3時間ってつけて良いから」
「えぇぇ、部長の10分って30分はいくじゃないですかぁ」
「いや、本当に10分だから。頼むよ」
「えぇ、どうしよっかなぁ」
「頼むよ、綺麗子君(ボクとグルトンを二人にしないでくれっ)」
「グルルルルゥゥゥ。部長、私がやって上げても良いでグル」
「えっ・・・。」
「グルトンさん、ありがとう。じゃぁ部長そういうことでっ」
「お、おい、綺麗子君・・・」

定時のベルがなる。席を立つ綺麗子。

「お疲れ様でした!」

オフィスを出る綺麗子。二人残された部長とグルトン。

「部長、何すれば良いグル?」
「じゃ、こ、これをコピーしていただいてもいいですか?」

書類を取り、コピー機を操るグルトン。バシッ、ガシャーンっ。コピー機が悲鳴を上げる。

「部長、コピー機が壊れたでグル」
「えっ?」
「直すでグル」
「え、直せるの?」
「任せるでグルっ」

腕をまくりコピー機の修理に励むグルトン。腕をまくられた瞬間に殺されると恐怖を感じる部長。
そんな二人を置いて夜は更けていく・・・。

・・・何故筆者は合コン中にこんな妄想で酒を飲まなければいけないのだっ!?と思いながら合コンが終了する。

後日、学者が筆者のメアドをグルトンに教えたらしく、執拗なまでのメール攻撃。正に連夜のメール攻撃。全部シカトでやっとこさ終了(全工程約2週間の攻防)。



反省ポイント:
①席順の失敗。==>次回は席順をオレが決める。
②グルトン対処==>策ナシ。



戦い②
アレはサクラが散り始めていた頃の戦いであった。男性メンバーは筆者の社内フレンズこと呼ばれる取り巻き3名と筆者である。取り巻きどもを軽く説明しよう。
イチロー:33歳独身。とにかくイケメン。マリナーズイチローにそっくり。性格は宇宙人のため、はまれば面白いがはまらないとキッツイ。
・プロフェッサー:説明略
・ウラ○様:説明略
・筆者。説明削除。

というメンツである。②と③は外見的に重複する。そして①と筆者も重複する。そこで筆者の中での立ち回りは決まった。そう、本日はファニーガイで攻めるとでもしよう。そして本日は擬似恋愛に必ずやつなげることとしよう。そのためには、筆者のポジショニングをクリアに伝える必要がある。
待ち合わせ場所に着く。流石大阪、人が多い。オレ様がある女性に話しかけに行った。お、今宵は君達ですか。

女性の登場人物を紹介しよう。

①ロンゲ:外見まぁまぁ70点。黒髪ストレート。ポイント高め。
猪八戒:読んで字の如し。座右の銘は「猪突猛進」。
③サゴジョウ:読んで字の如し。好きな食べ物はキュウリ。
孫悟空:読んで字の如し。キントウンに乗れるに違いない。


ターゲットは決まった。そう、①のロンゲだ。
さて、店へと足を向け、いざ到着。座敷。うん、イケテイル!!さっすが筆者の取り巻きことオレ様である。コンパ慣れしている。

薄暗い個室の長細いテーブルに席順が決まる。場を仕切るのは筆者

ソファー側(下座)①イチロー、②猪八戒、③プロフェッサー、④ロンゲ(上座)
チェアー側(下座)①孫悟空、②ウラ○様、③サゴジョウ、④筆者(上座)。

筆者の天敵となりえるイチローにはこの中だったら人間に一番近い孫悟空をあげるさ。その代わりサゴジョウはこっちで引き受けるよ。あ、あと、世の中何が起こるか分からないよね。非常食として猪八戒を治めておいてくれたまえ。

アジア風レストランのだけあって、様々な野菜が豊富だ。何食べる?サゴジョウ?やっぱり蒸し鶏で良いかね(下のキュウリをあげるよ)?

と言ったわけで注文が済み、乾杯へとつながっていく。自己紹介。もちろん、学者と筆者は笑いを取っていく。イチローは真面目。ウラ○様は相変わらずオレ様のため、若干サポートしてやり笑いにつなげていく。

「皆年齢は?」
ロンゲが聞いてくる。

それぞれ年齢を言う。ウラ○様:31歳「えぇぇぇ??」まぁ、当然の成り行き(注:彼は見た目40代後半)。プロフェッサー:29歳「えぇっぇぇぇ」これまた当然(見た目35歳程度)。イチロー:31歳&筆者:29歳「えぇぇぇぇ」

何故このリアクション?イチローは確かに31歳には見えない。まぁ20代後半だろう。筆者は年相応だろう。何だこのリアクションは?
サゴジョウが(キュウリを食べながら)ボソッと呟いた。「皆、私達より若い・・・。」

・・・えっ??

まさか、皆様私達より年上ですか?
若作りってそんなに凄いんですか?
年下じゃ駄目ってことっすか?

場が若干冷めているところを盛り上げる筆者と学者。徐々に持ち直してくる。猪八戒はチャーシューをばくつき、筆者に「共食い・・・」という妄想で笑いを提供している。

「筆者君(何故か既に君付け)彼女いるの?」
ロンゲが聞いてくる。

来た、キラークエスチョン。が、筆者はスパッと返す。
「ってか結婚してるよ」

ザーっ。

BGMは波の音。寄せては返す波の音のように場は静寂に包まれる。そして現場の空気が固まる。

・・・チーン。合コン終了。オレ、飲むともさ。

反省ポイント:
①結婚していることをどのように説明するか?==>策ナシ。

筆者の旅は続く。