グループ交際の極意

世界中に名を轟かせるカリスマ・Gプレーヤーこと筆者は頭を悩ませていた。そう、筆者を悩ませているお題は「グループ交際」である。





「私のために流行のネタを書くなんてっ(もう筆者ったらハート)」と10代の青い女性読者から賛同の声を頂いてしまうかもしれない。何故って、筆者の書き物(カキ物も可)は男尊女卑の世界だから♪。男性から見た世界観だから♪。女性読者を無視しているから♪。女性読者にとって今まで使える書き物はほとんどなかったから♪。






にもかかわらず、今回の書き物は女性にとって使えるのだ。ハッキリいってメチャクチャ使えるに違いない。だって「男性ってグループ交際のときこんなこと考えているんだ」と理解できるからだ。本日の学習内容を逆手にグループ交際を行えば、貴方の成功率(性交率も可)は必ずや高まるに違いない。むしろ、100%意中の彼氏をゲッチューして当然である。






是非ともこの書き物をプリントアウトし、家宝として保管することをお勧めする。あるいは額縁にでも入れて朝昼晩の食前食後にでも復唱しても良いだろう。今なら先着100名様に手書きサインのサービス中だ(額縁用)。







と、前回のG系のオープニングを簡単に手直ししたオープニングを行ったところで、更にオープニングⅡをお送りしたいと思う。






まず、G系というカテゴリーについて定義づけをする。






G系とは、「G行(が行)の男女の恋愛にまつわるアクティビティ全般のことを指す」。そして「Gの極意」とは、カリスマ・Gプレーヤーこと筆者のノウハウを伝授することで、読者にも極意を学んでもらいたいという筆者の老婆心から始まっている書き物を指す。よって、決して「筆者の失敗談を面白おかしく紹介するもの」ではないことをあらかじめ読者と確認しておく。




さて、そんなグループ交際の話の前に、カリスマ・哲学者こと筆者は、筆者がグループ交際に求めているものを明確にしておきたいと思う。






筆者が求めているものとは何か?そう、それは『圧倒的なリーダーシップを見せる場所』であり、『恋愛観察の場』である。






よって、通常筆者がグループ交際をしている際、筆者は恋愛市場にはいない。







とは言え、筆者が若かれし頃、筆者もガルガルしていた時期はあった。そんなころのお話をさせて頂くことで、本日の極意を伝授したいと思う。

それではいざ開幕。。。




時は西暦1995年。場所は某国関東地方の予備校。当時筆者は、「帰国子女」という世の中を動かすエリート(と屑のような人間)を輩出する予備軍の集まりである、「帰国子女用の予備校」という場所にて、勉学に励んでいた。そう、この大学受験に合格しないことには、筆者はジェントルメンの国に送り返される運命にいたからだ。





が、この予備校と言う場所、7月に始まるのだが、受験のメインのシーズンは11月よりスタートするため、夏のこの時期は誰一人として勉学に身が入っていない。そして、「日本に友達がいない」という帰国子女どもにとって、予備校のクラスメートこそが唯一の友達となる。が、しかし、奴らは齢17-19歳という、盛りのついた青年男女であること、外国の高校時代、全くもてなかったイエローモンキーだったため、目の前に繰り広げられる外人同士のディープキスの連続に目とパンツをひん剥いていたことから、メチャクチャ盛っているのである。そこで始まるのだ。クラス一丸となった「グループ交際」と言うものが。






まず、確認しておくと、筆者はいやになる位、もてまクリスティのため、当時から彼女がいた。高校時代の同じ高校の帰国子女である。が、同じタイミングで卒業するも、筆者は天才的ブレインで既に英国の大学の内定が出ているも、実家の経済的理由から日本の大学に取りあえず受験する、というエリート振りを発揮していた。かたやお頭の足りない当時の彼女は、進学をきめておらず、齢既に二十歳を過ぎ、路頭に迷っている始末(二十歳で英国の高校を卒業した、英語力に不安を持つ女性)。彼女は某国関西地方に住んでいたため、俗に言う「遠距離恋愛である」。





さて、そんな筆者を待つのは、予備校と言う名のグループ交際の場である。当時初心で純な筆者としては、遠くはるか彼方の年上彼女に筋を通すためか、悪さをするつもりもなく、グループ交際の場に「兄貴分」として参加していた。




さて、この「兄貴分」というポジション、実は非常に微妙なポジションだ。なぜならば、兄貴分に期待される役割とは、
① グループを円滑にまとめること、
② グループ行動の際のイベント提案とマネジメント、
③ 凹んでいるヤツのケア(男女問わず)、
である。代わりに得る能力および評価は、
① リーダーシップ能力、
② 行動力、
③ どうでも良い女性からの圧倒的な支持
である。・・・この時点で感の良い読者には本日、筆者の言わんとすることが分かってもらえたかもしれない。



ようするに、兄貴=皆を公平に扱わなければいけない=目当ての女性にアプローチできない=目当て(=モテ女)に見向きもされない=どうでもいい女(非モテ女)からモテル




という方程式が悲しいかな、成立してしまうのである。





さて、筆者がリーダーとなっていたグループの構成は
男性3名(カリスマイケメンの筆者、モノグサN氏、マメ男R氏)、と女性6名(遊びが盛んな美女Aさん、猫系美人のCさん、牧瀬○穂似のKさん、可愛い系のIさん、謎の海底人Tさんと秘境の住人Oさん)である。




当然のごとく、グループ内にザ・テレビジョンのドラマの説明図よろしく、そのグループ内には恋愛模様が繰り広げられる。軽くまとめると、

モノグサN氏は遊びが盛んな美女Aさんを狙う。
マメ男R氏は牧瀬○穂似のKさんに彼の小さな銃口の照準を合わせる。
リーダーこと筆者は、遠距離恋愛中のため、ターゲットを絞ってはいない。が、若かれし筆者は、下の頭もお盛んだ。猫系美人のCさんが若干気になっている。




そんな中、筆者を悲報が襲う。そう、2年間付き合っていた関西の彼女との別れである。別れの理由は簡単だ。「遠距離」という修羅場にお互い寂しさの余りかケンカをしてしまったこと、そして筆者が猫系美人のCさんを気にし始めたことだ。





筆者を束縛しているものがなくなった。男性3名もお互いの照準がかち合っていないことから、協力体制に入っている。よくよく観察してみると、猫系美人のCさんも筆者に対して好意を頂いている事は馬鹿でも分かる事実だ。さぁ、具材は整った。あとは、カリスマ・シェフこと筆者がどのように猫系美人のCさんを料理するか、でしかない。





が、そうは問屋が卸さないのがこの業界の掟である。




そう、謎の海底人Tさんと秘境の住人Oさんが筆者に好意を抱いてしまっているのだ。




チャチャっと、可愛い系のIさん、謎の海底人Tさんと秘境の住人Oさんについて説明させていただく。




可愛い系のIさん:筆者を兄として慕い、筆者も妹として扱う、良い関係。男女の想いはない。
うん、ここまでは良い関係。



謎の海底人Tさん:読んで字の如し、エラが張っている。多分、水中の方が呼吸しやすいのであろう。何故かカリスマ・リーダーこと筆者の1コ下であるにも関わらず、遊びが盛んな美女Aさん、猫系美人のCさんと同じように筆者にタメ口を使用する。





秘境の住人Oさん:未知の世界の住人のため、人が笑うところでは笑わず、人が怒るところでは奇声を発しながら大ハシャギする、歪んだ価値観を持つ。筆者の2コ下であるにも関わらず、筆者にタメ口を使用し、筆者に毎日殺意を芽生えさせる。





と言ったIさん、Tさん、Oさんである。


筆者は可愛い系Iさんを「可愛い」と認めているが、ここで手を打つ気はない。
筆者は謎の海底人Tさんを「エラが張っている」と認めているが、恋愛関係に発展しないように気をつけている。
筆者は秘境の住人Oさんを「ウザイ」と認めているため、話しかけたくもナイ。





さて、そんな9名が放課後毎日遊び、笑い、歌い、という人生を謳歌していた。



が、間違っても当時の9名は受験生。そう、帰国子女専門の入試が始まった。




当時、K大学という大学に新しいキャンパスが出来上がったらしい。湘南藤沢という関東のハテ地である。そんなキャンパスの入試が行われていることは露知らず、1人7月後半に入試を受けた牧瀬○穂似のKさん。見事合格。



9名チームが1人減る。が、いつの間にか入試が終わっており、さらにその学部に行きたいと思う人は他にいなかったので、突然大学生になった牧瀬○穂似のKさんに対して、8名は爽やかにお別れを告げる。



マメ男R氏は牧瀬○穂似のKさんに彼の小さな銃口の照準を合わせていたため、グループ交際からフェードアウトをし始める。これでメンバーは7名となる。



次の試験はI大学。書類審査である(全て当時の話)。



ここでI大学を第一志望としているカリスマがいた。


そう、筆者である。



入試というメンドクサイステップを飛ばすためにも、ここで入学を決めておきたい。と言っても、書類審査であるため、特別行うアクションはナイ。



と思ったら、さすがカリスマ、書類だけでそのカリスマ性がI大学にばれてしまったらしい。I大学の校長先生が禿げた頭を下げ、入学のお願いに筆者の家まで訪問してきたため、筆者は入学を決めた。





よって、筆者はお金をセービングするためにも予備校を辞めた。




一気に暇人の筆者。代わりにグループ内の男女バランスが悪くなったこと、仲間内が2人も抜けたこと、本命のK大学普通キャンパスの入試が近くなったこと、などから6名(+R氏)がマジモードに突入する。



暇人の筆者。日本に友達がいない。


よって、気になる猫系美人のCさんに逢うために、辞めた予備校に顔を出す。



カリスマ・リーダー兼兄貴が出現することで、盛り上がるグループメンバー。が、謎の海底人Tさんと秘境の住人Oさんは別の意味で盛り上がっているらしい。そう、筆者に逢える事が受験戦争という名の心理戦では憩いの場であったらしい。




そんなグループ交際に飽きた筆者。暇人だ。遂に心に決めた。そう、気になる猫系美人のCさんに告白することを。



忘れもしない9月下旬の放課後。筆者は予備校に30分かけ、自転車を漕ぎ、Cさんを呼び出した。



「俺、Cのこと好きじゃん?付き合おうよ」
「嬉しい・・・。でも・・・、今は駄目」
「何で?受験中だから?」
「うん、それが理由の一つ」
「ってことはCも俺のこと好きってこと?」
「うん、でも最後まで聞いて」
「あ、ワリイ。で、他の理由は?」
「うん・・・。言い難いんだけど・・・」
「何?」





「(謎の海底人)Tさんと(秘境の住人)Oさんが筆者のことが好きで」
「あ、そうなの?」
「で、二人が同盟組んじゃって」
「へっ?」
「二人の受験が終わったら同時に筆者に告白して、筆者にどちらかを選んでもらうんだ、って盛り上がってるから、私が付き合うのはチョット・・・」











は・・・?





読者に先に言っておこう。これは筆者のモテ自慢話ではないっ!むしろ、悲しい恋の物語なのだっ!!



いくつか突っ込ませていただこう。


① 謎の海底人Tさんと秘境の住人Oさんが同盟を組む
勝手に組め。




② 二人の受験が終わったら筆者に同時に告白する
勝手にしろ。容赦なく断るから。





③ 筆者にどちらかを選んでもらう
・・・筆者に選択権はないのですか?筆者に人権はないんですか?二人のうちのどちらかじゃなきゃいけないんですか?





④ 二人が盛り上がってるから、横から入れない
それが不細工が美女に対するディフェンスプランなんですよっ!!気付けっ!!どうせ、予備校が終わったら切れる人間関係だっ!!自分の幸せを追求するんだっ!





ということは言えなかった純な筆者。結局、





「・・・わかった。じゃぁCさんの受験が終わるまで待つよ。そしたら付き合おう。」
とその場は口約束するだけとなった。




後日談だが、このCさんは12月まで受験が続いた。この間、Cさんと筆者はデートもしなかったため、ABCの発展どころか、手もつながなかった。筆者は9-12月の期間、I大学に通い、I大学の女性をゲッチュしてしまったため、Cさんとは発展することもなく、「実際付き合ってなかったからいいよね?」とCさんに言うことになってしまった。Cさんは悲しんでくれたが、仕方が無い。何せ、「お手つき禁止令」を出す女性に価値はない。



ここで、グループ交際についての傾向のまとめ。



1. 兄貴は損をする。
2. 兄貴は不細工にモテル。
3. 不細工は同盟を組み、美形カップの成立を阻止する。
4. 不細工は自分を不細工と気付いていない。むしろイケテイルと勘違いする。
5. 男性は美女しか見ていない。
6. 女性同士のクダラナイ友情を優先する美女が稀にいる(が、これは不細工の策略にハマッテイル)




そして非常に重要なメッセージを読者に送る。



貴方は皆からどのように思われていますか?



自分が自分をどう思うかではない。皆が貴方をどう思うか、それが重要。何故ならば




グループ内の位置づけはメンバーとの「補完関係+自分の性格(立ち振る舞い)+自分の容姿」という係数で決まるからだ。


確認しよう。


筆者:リーダーがいない環境&圧倒的なカリスマ+ジェントルメン&容姿イケメン=兄貴
と任命される。
遊びが盛んな美女Aさん:サブリーダーがいない環境&遊びが盛ん+明るい&容姿美女=姉御
となる。

最も分かりやすい例としては、
可愛い系のIさん:兄貴&姉御がいる中で妹分がいない環境&甘える系&容姿子どもっぽい=妹分
とポジションが決まっていく。



が、自分の位置づけを分かっていない例の二人の場合、ポジションが曖昧になる


謎の海底人Tさん:グループはギャグ系を求めている&ちょっとナマイキ&ブチャイク=ギャグキャラ
が、自分はギャグキャラとして扱ってもらっているとは思っていないため、中途半端なポジショニングとなる。






秘境の住人Oさん:グループは未知の世界の住人を求めていない&かなり生意気&ブチャイク&価値観が違う&2コ下=ナマイキだが、ぶっ飛んでいる妹系
と振舞うべきにもかかわらず、歪んだ価値観を持つため、自分のポジショニングを間違え、人が笑うところでは笑わず、人が怒るところでは奇声を発しながら大ハシャギする。




よってグループ交際の際、最も気をつけて欲しいのが、
貴方は皆からどのように思われていますか?
ということだ。


グループ交際とは、相互補完関係のようなもの。くれぐれも、グループに足りないキャラクターと自分の性格の一致性を見極めていただきたい、ということを伝えさせていただき、本日は筆を置きたいと思う。



一時閉幕。。。