筆者先生

コレは手抜き筆者が過去の書き物をチャチャっと直しただけの手抜き作。






世界を股にかけるカリスマ・ストーリーテラーこと筆者は悩んでいた。そう、人類は何故筆者を「先生」と崇められるのか?この先、どのようにすれば「先生」と崇められず、パンピーな暮らしを全うすることが出来るのか?である。









今や全人類の約半数を占めるパンピーから「先生」と崇められる筆者。とは言え、何も生まれたその日から筆者は「先生」と崇められていたわけではない。本日はそんな筆者を初めて「先生」と呼び始めた少年との出会いのお話し。









それでは前フリを終わらせておいて、「思ひ出〜筆者先生〜」、いざ開幕。。。




時は西暦1995年。筆者はエゲレスというジェントルメンな国から帰国し、とある事情によりI大学を辞め、K大学というチャラチャラした大学に翌年4月から入学することを決めた10月。耳に穴を開けたばかりの筆者は余らせた体力を社会に還元するため職場を探していた。職場の選考基準は以下3点。
キャッシュフローがいい所。
② 時間の融通が利くところ。
③ ピアスをしていても働けるところ。












さぁ、そんな筆者にオファーを出すところはどこかね?バスローブ姿の筆者は実家のソファーにふんぞり返り、片手にはペルシャ猫、もう片手にはドンペリニョンで社会からのオファーを待つ。















・・・オファーが、来ない。














冷静に判断すると筆者はまだ帰国して半年も経っていない。そのため筆者という隠れた一財に対する認知度が低いのであろう。
















と言うことで、筆者は作った。500枚の折り込みチラシ。筆者は巻いた。「家庭教師やります」と言うチラシを。

















ちなみに筆者の調べたところ、K大学の家庭教師の相場は時給4000円、交通費別途請求。筆者レベルであればその100倍が相場だろう。しかし筆者はデフレ界のカリスマである。Kごときに4000円はもったいない。そこでデフレを巻き起こした。そう、時給3000円(交通費込み)と。ちなみにこのビラまきは500枚限定・半径=自転車の距離としている。よって交通費込みは当然だがそれは別の話。
















連れた魚は2尾。1尾は男子高校生受験前でギョッとしてウオって感じだったのでパス。筆者は年頃の野朗には興味がない。が2尾目が美味しかった。そう、本日の主役、サスケ(仮名)である。















さて、筆者とサスケの出逢いは彼が小学4年のころにさかのぼる。
彼の家に面接に行く筆者。筆者というスレンダー系美青年に一目惚れするママゴン@30代半ば(綺麗系熟女)。聞くところによると、サスケは一人っ子で元気がよく、スポーツ万能(サッカー好き)。その代わり集中力がないため、学力はまるで駄目。そこで筆者の知恵を分けていただきたいとのこと。ちなみにパパゴンの職業は誰もが知っている会社の誰もが羨む役職。俗に言うと、命を懸けて乗客をA地点からB地点まで空を経由し運ぶ職業だ。いわゆる裕福な家庭。















ママゴンとの合意事項でビジョンとゴールが決まった。ちなみにゴールは3部門に分けられた。
ビジョン:K高校入学(それ無理っ!)もしくは単身英国留学の決意を固める(根性さえあれば楽勝)
ファンダメンタルゴール:勉強を好きにさせ、その日の宿題を完成すること(余裕)。
ストレッチゴール:自主的に予習復習をするようになること(超余裕)。
超ストレッチゴール:英語に興味を持たせること(朝飯前)。








ここに筆者は自分の中で隠された活動を設定する。そう、筆者2号作成計画だ。筆者と同等、ないしはそれ以上の能力を持った人材を育て上げるのだ。








契約内容は週に1-2度の授業(両者の都合により、前の週に決定。キャンセルは前日連絡)。1セッション1.5時間。授業ごとのキャッシュ払い。













ハッキリ言ってボロイ商売である。口から生まれた男のグッドジョブである。











さて、サスケとの初対面。奴は緊張コッチコチであるに違いない。家のドアを開ける前から奴の緊張が伝わってくる。第一印象が肝心だ。何せ、今日で決まるのだ。これからもよろしくするのか、あるいは1日でクビになるか。もちろん、筆者から断ることもありえるが、背に腹のため、出来ればこのチョロイ仕事は確保しておきたい。







ママゴンと会い、家を上がる。階段を上がり、サスケの部屋の前。不安そうなママゴン。
「お母さん、それでは始めますので、二人っきりにしていただけますか?」
筆者は過保護を許さない。
「は、はい・・・」ママゴン退場。
部屋へ入る筆者。緊張するサスケ。筆者は口を開く。
「サスケ君だったね。何て呼ばれたい?」
「サスケでいいです・・・」
「じゃぁ僕のこと何て呼びたい?」
「名前を教えてください」













「・・・当ててみろ」













正に教科書のない家庭教師生活の始まりである。サスケの顔は??の連続である。














結局名前を当てることができなかったサスケ(当たり前)。筆者を先生と呼ぶことになる。ここに「筆者先生」が誕生する。その後、お互いの趣味や学歴などの自己紹介を10分位続けた後、今日の宿題を取り出すサスケ。ママゴンに宿題を見てもらうように言われているらしい。












「・・・宿題は後でお前が1人でやっとけ」











筆者の放置系スパルタ教育が今始まる。そう、宿題とは1人でやるもの。折角筆者という素晴らしい人生の師に出会えたこの奇跡をお前は勉強ごときで誤魔化すつもりかっ!?そうは問屋が卸さないぜ、ベイベー。だって小学生の勉強って難しいんだもん♪






「サスケ、スポーツは何が好きだ?」
「サッカーと野球。」
「そうか。先生は野球が好きだぞ。今度勝負しよう。」
「本当?やろうやろう!約束だよ!」
注:筆者の今後の契約はサスケが「あの人嫌い!」と言われるだけで中止となるため、次の約束をすることが重要だ。








「サスケ、彼女はいるのか?」
「いるわけないじゃん(顔が赤くなっている)」
「サスケ、好きな子はいるのか?」
「いないよぅ。だってクラスの女子はヒドイんだもん。男子の方が好きさ!」
「・・・それはある意味問題発言だな。」
注:ママゴンに異性関係を報告することで「仲良くなった」ことを伝えることが出来る。お年頃の息子を持つお年頃の主婦にはモッテコイのネタである。また、サスケが将来変わっていく様を知るためには現状把握が重要だ。







「サスケ、漫画は何が好きだ?」
こち亀!!」
「ほう、筆者は全巻持ってるぞ。後で筆者の家に取りに来い!毎週2巻だけ貸してやる」
「本当っ!」
注:毎週と言う名の定期的な将来への約束。











「サスケ、その代わり何か漫画を貸せ」
「えっとねぇ・・・(とランドセルをひっくり返す)」
「うぉっ!スラダン(スラムダンク)最新刊じゃねぇか!これ寄こせ!」
「えぇ、これxx君のだから・・・」
「ほう、恩を仇で返すのか」
「それどういう意味?」
「よし、じゃぁ辞書で調べてみろ」
(辞書を引き始めるサスケ。スラダンを読み始める筆者)
「あ、あった!」
「(スラダンに夢中)書いてある意味がわかるか?」
「人から親切をされたのにその人に害をする・・・。この『害』って何て読むの?」
「ガイだ。調べてみろ」
調べ終わったサスケ。
「よし、新品のノート1冊あるか?(ノートを出すサスケ)これを言葉ノートにしろ。全ページ左上に「あいうえお」を書き、今調べた「恩を仇で返す」と「害」をそのページに書き写せ。制限時間5分な。ヨーイドン!」
書き取りゲームを始めるサスケ。5分間と言う読書タイムを獲得し、続きを読む筆者。
「終わった!」(筆者も読み終わった)
「何っ、4分!!早いじゃないか(漫画を読み終わるのが)!来週までにこのノートに10個以上こういうのがあることを期待する。言葉の周りに日付けを書いておくのを忘れるな!」
「うんっ!」
注:スラダンを読み終わって手持ち無沙汰の筆者。









「よし、宿題を取り出せ!今から片付けよう!」
注:筆者は手持ち無沙汰に耐えられない。








少年に勉強を教えるのは容易い。なぜならば、彼らはやる気になればできるのだ。ではどうやって勉強を好きにさせるか?筆者はサスケをプロファイリングしている。







彼は裕福な家庭に育ったワンパク坊主。ちょっと我がままだが、一人っ子ゆえ大きいお兄ちゃんに憧れている。が、自分にとって優しく楽しいお兄ちゃんでなければ、排除してしまうであろう。そして男の子ゆえ競うのが好き。そして勝つことが大好きだ。勝負事には賞品がつきものだ。








・・・トントントン。ママゴンの足音が聞こえる。奴がサスケの部屋に近づいている。
「サスケ、早く宿題を出すんだ!ばれたらどうするっ!」
注:ばれる=悪いことをしている、が二人だけの秘密=仲間意識の芽生え、ということがポイント。この年齢の男子は悪さが大好きなのだ








コンコン。ママゴンがドアをノックする。
「ハイっ」爽やか吐息の青年の返事。
「失礼しまーす。おやつでも」
で、出た。家庭教師にはつき物のおやつである。普段実家では見たことがない、苺のショートケーキ。そして紅茶である。
が、筆者は硬派の日本男児。甘いものがキライだ。飲み物は日本茶、ツマミはセンベイと決まっている。






「ありがとうございます。」
「いかがですか、先生?サスケの調子は?」
「サスケ、お母さんの質問に答えてみろ(筆者先生の職務放棄)」
「うん、楽しいよ。先生と仲良くなったんだ!今から宿題を片付けるんだっ!」
「あら、仲良くなったの。良かったわねぇ。じゃぁ先生、よろしくお願いします」
注:ここに筆者を先生と呼ぶ人類が2人目となった。








「よし、サスケ。何の宿題だ?」
サスケは答えない。そう、奴の目はショートケーキに釘付けだ。
「サスケっ!」
「算数と国語・・・」
「・・・国語は置いておけ(筆者は日本語が嫌い)。算数からやるぞ!」
サスケは答えない。ショートケーキの苺に目が眩んでいるらしい。今の奴は隙だらけだ。隙あらば殺される狩人な時代であれば、「100万回死んだ猫」のごとく100万回は死ぬであろう。
算数の宿題のページを見る筆者。この程度の宿題なら10分で片付くであろう。
「よし、サスケ。勝負だ」
勝負・・・。この単語が奴の男魂に火をつける。
「10分の時間内で算数の宿題を完成させろ。90点以上で俺の苺をくれてやる!」
90点と80点の合格ラインの交渉を重ねるも、最終的に90点で合意。10分間という暇な時間を手に入れる筆者。部屋を物色し、恐竜の本を眺めたりする時間。4年生の部屋とは珍しい。







「できたっ!」
勝負に負けられない男、サスケの一世一代の勝負が終わった。採点開始。奴の目は自分のケーキと筆者の苺に注がれている。・・・惜しい。85点だ。
「惜しいな。苺は頂いた」
「あっ・・・。」






筆者は、自らの苺のみならず、サスケの苺も食した。うん、甘くて冷たくてオイチイ。






「わかったか、サスケ。勝負とはこういうことだ」
「え、だって僕の苺まで賭けてはいないじゃん」
中々鋭いではないか少年。将来性がある。
「いいか、サスケ。言った言わないが問題じゃないんだ。結果がどうだったかが問題なんだ。お前は勝負に負けた。結果としてお前の苺はなくなった。後ろを見るな、少年!前を見ろ!」
「ず、ずるいよ・・・」
「いいか、前を見るんだ!大志を抱け!苺はない。がケーキは残っている!そして国語も残っている!・・・判るか、サスケ?」
「ケーキを賭けて勝負だね!」
「そうだっ!さっさと国語を出せ!!」






国語を出すサスケ。負ける気マンマンの筆者。・・・硬派は甘いものを食さない。
「か、漢字書き取りか・・・」
「勝負だね!」
「そ、そうだな。お前にとっては負けられない勝負だな。気合を入れていけ!宿題はどこからドコまでの書き取りだ?(サスケが指差す)よし、じゃぁコレ全部を綺麗にそして早く書いた方が勝ちだ!いいか・・・ヨーイドンッ!」
何が楽しくて19歳にもなって漢字を書き取らなきゃいけないのか??しかも負ける気マンマンにも関わらずだ。しかも綺麗な字で。ハッキリ言って早く終わってくれ・・・。









「終わった!」
「凄いじゃないか、サスケ。先生はまだ終わってないぞ」
「え、どこまで書いたの?(覗き込む)」
「いいではないか(隠す)。さぁ、喰え!」
ケーキを貪るサスケ。傍らで何も書いていない紙を隠す筆者。







さぁ、本日のミッション(宿題の完成)は終わりを遂げた。次なるステップは①予習をすること、②単身留学に興味を持たすこと、のどちらかである。
2つ目のケーキを余らせ気味のサスケ。筆者はサスケに語りかける。
「サスケ、お話しをしよう」
「うん」
「サスケは将来何になりたい?」
「サッカー選手」
「そうか。いい目標だ。サッカーが強い国を知ってるか?」
「ブラジルとイタリアとドイツ!」
「そうだ。その3カ国で話されている言語は知ってるか?」
「ブラジル語とイタリア語とドイツ語?」
「ブッブーッ!!・・・英語だ!!」
「えっ・・・?」
嘘ぶっこきまくりである。










「そう、英語なんだ!例えばお前がプロサッカー選手になったとしよう。そしてカズのようにサッカー留学するとしよう。お前はチームメートと話せるか?」
「・・・話せない」
「そうだよな。お前はパスももらえなければシュートも打てない。よって折角日本でトップのサッカー選手になっても海外では通用しないんだ!」
「そうかぁ」
「諦めるな少年っ!じゃぁお前ならどうする?」
「海外に出ないで日本のトップを目指す!」
「違うだろ!」
「サッカーを辞める?」
「違う!逆だ!!」
「英語を上手くなる?」
「そうだっ!そういうことなんだ!!判るか少年!」
「判らない」
「つまり、筆者は英語のプロフェッショナルなんだっ!お前に英語を教えに来たのだ!お前は英語を学ぶ必要がある。筆者は英語のプロ、さぁ、どうする?」
「英語を教えてもらう・・・?」
「声が小さいっ!」
「英語を教えてもらう?」
「それが物を教わる立場の言うことか?」
「英語を教えてくださいっ!」
「よしっ!よく言った!!お前は英語が学びたいんだなっ!?」
「はいっ!」
もうサスケもノリで答えている。男たるものノリが必要なことを判っている。








「サスケ、先生はお母さんと約束をした。まずお前の宿題を見ること。そして予習をすること。そして英語をみること・・・。判るか、サスケ。お前が宿題を終わらせておいてくれると先生とサスケは直ぐに英語を始めることができるんだ。お前がちょっと予習しておいてくれると英語で楽しい時間を過ごせるんだ。判るなサスケ?お前は先生が来る日は何をしなければいけないんだ?」
「・・・先生が来る前に宿題と明日の予習をを終わらせておくこと?」
「そうだっ!サスケ、感がいいなっ!できるか?」
「自信ないなぁ」
「いいか、お前が世界に出る日は近いんだ!その日が直ぐ来るようにするには今のうちにチャッチャと勉強して、勉強を片付けて英語を習得することなんだ!わかるか、サスケ?」
「うん」
「よし、約束だ。先生の後を繰り返せ!一つ、言葉ノートは1週間に10個。二つ、先生が来る前に宿題を終わらせておく。3つ、先生が来る前に予習をしておく。全てはサッカーのため!(ダイキが繰り返す)よし、よく言った!!約束だぞ、サスケ!」
「はいっ」
この少年はノリが良い。筆者2号となる日も近い。











「よし、今日は始めの日だ。英語じゃなくって予習をやろう。勉強は何が好きだ?」
「工作と体育!」
「うん、それ先生関係ないね!そこはお前の力で頑張っていけ!キライな勉強は?」
「算数と国語!」
「うん、それ先生も嫌いだ。よし、明日の授業はどっちがある?」
「どっちも」
「よし、じゃぁ国語から始めよう。今何やってる?」
サスケが今の範囲を教える。なんだかどっかの作者が書いた駄作の物語を読んで先生の質問に答えるような奴らしい。
「よし、サスケ、明日の分を今から読んでおけ!判らないことがあったら先生に聞け!始めろ!」
と放置ぷれい。机の上の奴の文房具で遊ぶ筆者。最近の文房具は発達している。








「先生、これなんて読むの?」
「xxxだ」
「どういう意味?」
「これは何のためにある?(と辞書と言葉ノートを渡す筆者)」
・・・この商売、ボロイぜ。









「よし、時間が来た。今日はこんなところだ。サスケ、今日はどうだった?」
「何か面白かった」
「そうだろう。勉強とはそういうもんだ。楽しいと思えたら楽しく出来るんだ。だから楽しみを見つけるんだ。いいな?」
「ハイっ」
「よし、じゃぁ先生ちょっとお母さんと喋ってから帰るぞ。」
「先生・・・」
「うん?」
こち亀は?」
子どもとは恐ろしい。自分の興味範囲の記憶は抜群である。











「よし、取りにコイ!その代わりちょっとお母さんと話してからな!呼ぶからトイレ行くなり漫画読むなりして待ってろ!」
「ウン」









階段を降り、ママゴンと第一回目のセッションのレビュー。
「いかがですか?サスケは?」
「サスケ君の件、報告させてもらっても良いでしょうか?(面持ちが固くなるママゴン。調子に乗り始める筆者。ちなみに報告を求めたのはママゴンであるにも関わらず、『xxの件、報告してもいいか?』と固く聞くだけでママゴンは固くなっている。先っぽも固くなってんじゃないのか?・・・主婦はチョロいぜ。)
まず元気があって非常に良いと思います(勉強とは関係ない)。
次に好きなものにかける情熱は人一倍あります(子どもとはそういうもの。一般論である)。
そして好きなものに対する集中力は非常に高いです(同じことを言っている)。
しかし問題点としては(間。顔がこわばるママゴン。良いことを言った後の駄目だしとは聞きやすく、効きやすい)
まず、教科によって仰るとおりムラがあります(ママゴン談を肯定しているだけ)。
次に、キライな教科に対する集中力に欠けます(子どもに関する一般論のリバースでしかない)
そして、それらの教科が偶然にも算数と国語になってしまっています(サスケからさっき聞いたことを繰り返しているだけ)。」
「なるほど・・・(感心している)」
「よって、良い部分を最大限に活用し、苦手な教科を克服する、という手法を今後は使用したいと考えています(今後という言葉を用いて、このポジションを死守)」
「ええ、是非よろしくお願いします(契約成立である。主婦はチョろいぜ)」
「英語および留学に関してですが・・・」
「ハイッ!!(単語『および』の使用でビビる主婦。チョろいぜ)」
「これは直ぐに結果を期待しないで下さい。私の授業では、苦手な教科も含めて勉強を好きになることを目標にさせてください。今の段階で無理やり英語の道を進めると返って嫌いになってしまうことがあると思いますので」
「・・・ハイ(なぜかガッカリしている)」
「まとめますと、サスケ君にはまず勉強を好きになってもらいます。その後で各教科のコツを教えていきます。これらが一段落したら英語に目を向けていきます。そのため、学校での成績についてお母さんが言うのは構いませんが、私の授業は「勉強を好きにさせること」を目的とし、限られた時間で行いますので、一見勉強をしていないようにも見えたり聞こえたりしますが、それは私を信頼してください。・・・いかがですか?」
「ハイ。今後ともよろしくお願いします」
「こちらこそです」
・・・決まった。これで筆者は遊びたい放題である。サスケという人間の改造計画が始まる。










「先生、それでは本日の分なのですが・・・」
「ありがたく頂戴させていただきます」
4500円ゲッチューである。








「それでは、サスケ君と親しくなり、私を介して勉強を好きになってもらうために、私生活でも時々遊ぶようになるかもしれません。ご了承ください」
「そんな、先生、そこまでやっていただかなくっても・・・。」
「いえ、若干親しくなった方が今後の進展が飛躍的に伸びますので。ご安心ください。親しみすぎず、離れすぎずという距離は保ちますので」
「先生、ありがとうございます」
「それでは早速ですが、サスケ君と漫画の交換をする約束をしましたので、自転車で私の家まで連れて行ってもよろしいでしょうか?もちろん、帰り道は送ります。」
「そんな先生、そこまで・・・」
「いいんです(白い歯キラーン!)」
「(顔を赤める主婦)・・・じゃぁ、よろしくお願いします」
「ハイ、それでは次回は来週の今日ですね。同じ時間でよろしいですか?」
「ハイ。今後ともよろしくお願いします。」
「こちらこそよろしくお願いします。(2階に向かって)おーい、サスケ。いくぞぉ」
名前を呼ばれた子犬のようにダッシュで降りてくる。
「まぁサスケっ。はしたない!」(アンタの怒り方の方がハシタナイ)
「サスケ、走っても良いけど、怪我すんなよ(兄貴分)」
「ほーい(舐めた弟分。後でリンチだな。まぁママの手前、強がりたいお前の気持ちも分からんでもない)」
「サスケ、今日約束したこと、お母さんの前で言ってみろ」
「えぇぇっ」
「いいからっ!・・・じゃないと貸さないぞ」
「ずるいよ・・・(と言いながら言葉ノート、宿題、予習、全てはサッカーのため、を繰り返す。ママゴンは言葉ノートとサッカーのためについて顔が??になっているが満足そうだ。そんなママゴンを尻目に)」
「いってきまーす」
「それでは又来週!」
と去る師と弟子。ママゴンよ、アンタの疑問は今宵の夕飯の会話にでも取っておきたまえ。









家を出て筆者の家に向かい、漫画を物色するダイキ。筆者はタバコに火をつけたくてウズウズ。早く帰れ、と念じる。何冊も抱えるも、2冊限定という約束で一悶着。結局30分ほど筆者の書庫を物色したサスケ。筆者の我慢も限界だ。
「さぁ、帰るぞ。」(あぁタバコが吸いたいっ)
と促し、奴を家まで送り、その夜は終わる。









と最初の出逢いにて、素晴らしいポテンシャルを見せるサスケ。そして最高の家庭教師という実力を余すことなく発揮する筆者。もちろん、影の計画であるサスケ改造計画(筆者2号化計画)は、これからスタートする物語だ。とは言え、本日のお話はコレにて









一時閉幕。。。