vs新団

先日アップした世界を股にかけるカリスマ・ファイターこと筆者と支配人のバトルに様々なお便りが来た。曰く「あれは強請りでしょ」、「違法っす」、「噂より真相の方がヒドいね」などなど。えーーっと。。。


差出人の半分以上が「vs支配人」で儲けた金で飲み食いしたじゃんかっ!!
そんなことを忘れてアタカも他人の振りしてモノ申すの止めろや、こらっ!
いつか「vs読者」とかやっちまうYO!?





なぁんてね。



いつもオープニングで四苦八苦している筆者にキッカケをくれてMAJI39.



ってなわけで、本日も世の中のチャレンジャーから挑戦を受けてしまった。




そう、体力と自転車、そして押しのトークさえあれば出来る商売こと新聞勧誘団、略して新団である。
それではいざ開幕。。。




ピンポーン♪


筆者宅のチャイムを鳴らすグループを大別すると以下のようになる。
(あ)筆者宅宛の郵便
(い)N○K(受信料の支払いについてーー>テレビがないことになっている)
(う)火災点検など
(え)その他の勧誘


通常は、妻と呼ばれる人間に応対させ、ドアの後ろに筆者が控え、何か不振な動きを来訪者がした瞬間に筆者が飛び出し、裁判沙汰まで持っていく、もしくは慰謝料を請求することを趣味としている筆者だが、本日は妻があいにくの不在。ということで仕方がなくサッカーチームの経営を一時中断し、筆者は来訪者に対応するためにマイクをつける。




「なぁ、兄ちゃん、新聞何読んでるンヤ?」



何すか?このオッサントーンの質問。質問を分けると、
(1) まだ会ってもいない人に向かって「兄ちゃん」ですと?
(2) 購読している新聞の種類を聞いている



さて、どう答えようかなぁ、と一瞬悩む筆者。


「どなた様ですか?」
とりあえず無難すぎる(そして面白くない)応答だ。









「あぁ、こりゃスマン。わて、xx新聞じゃけん」
と有名な新聞社の名前を告げる。




謝罪受理!が、さらに浮かんだ疑問が2点。
(あ)「わて」、「〜じゃけん」って広島地方の訛りっすか?
(い)貴方が新聞なんですか?




「あぁ、そうでしたか。ちょっと聞いてもいいですか?」
質問を質問で返すカリスマ・コミュニケーター。



「ナンじゃ?」


「xx新聞の新聞屋さんですよね?」
「そうじゃ」




よかった・・・。21世紀とは「新聞が喋りだす(しかも広島ベン)」時代なのかと思った・・・。



「新聞屋さんってぇ」
「おぅ?」
「新聞勧誘団、略して新団って言うってホントですか?」
「おお、そうじゃけん、よぉしっとるのぉ」



間違いない。①新聞勧誘団=新団という情報をくれたこち亀は嘘ではない、②この人は広島の人だ(注:とある理由により筆者は広島の人(正確には広島ベンの男性)とブンタ・スガワラを恐怖の対象としている)



「で、兄ちゃん、何読んどるの?」
「今ですか?今はこち亀68巻です」
「ほーん、って何言うとんの?新聞の話じゃけ」


間違いない。この人は広島の人だ。乗り突っ込みをチャイム越しにかまして来やがった。某国関西地方はオモロイ国だ。



「おっちゃんとこの新聞は読んでないや。スマンネ」
「じゃぁ何よんどるの?」



なんでこの人は世界を股にかけるカリスマが読む新聞をそんなに知りたいのだ?



「数紙読んでるよ。それが何か?」
「そっか。じゃぁウチのも読んでや」



なるほど。ある程度この人の目的が分かってきたぞ・・・。カリスマに自分のトコの凡新聞を読んで欲しい、と頼んでいる、ということは、自分のノルマを上げたい、ということっすか。
さて、この対決。筆者に対して不利な点は一つ。そう、相手が広島の人ということだ。K−1で言えば、Jr級対ヘヴィ級くらい歩が悪い対決である(とある理由により広島ベンの男性には弱い)。さて、この圧倒的に不利な勝負、ルールを決めてゴングを鳴らそう。



ルールとは相互が合意した対決方法である。ということはルールを提案し、合意を貰ったところでゴングを鳴らさなければいけない。
筆者が決めたルールは(あ)1ラウンド5分、インターバル1分の2ラウンド制、(い)新団の勝利は契約の獲得、(う)筆者の勝利は納得の行く契約内容を引き出すこと、もしくはコテンパンにやっつけることである。



さて、まずはルールを説明しなければ。ただし、あくまで筆者の遊びであることがバレルとヒロシマンはぶち切れる可能性があるので、あくまでシリアスに提案をする。


「俺丁度xx新聞に興味あったんよ」
「ほんまかっ!ほならドア開けてや」
「ちょっと待ちいや。別におっちゃんから頼まんとも良いわけだろ?」
「いや、この地域の担当はワシしかオラン。結局電話貰ってもワシと契約を交わすことになるんや」
「・・・おっちゃん、それ嘘だってコト知ってるから。そういう人とは契約しないよ?そういうのナシで話そうや」
「なんや、あんちゃん、詳しいのぅ。そりゃ失礼した。ほなら何持ってくればえぇ?」
「気持ちがいいねぇ。そういう話。なぁ、おっちゃん。こうしようぜ?俺さぁ、10分以内に電話かかってくる予定なんよ。電話自体は1分で終わるからサァ。その間待っててくれる?」
「出直そうか?」
「いや、こういうのは縁じゃん?だからやるなら今日やろうぜ。」
「あぁそうか」
「でさぁ、その電話が来たら俺ここをでなきゃいかんのよ。だからさぁ、10分で話まとめようや。」
「10分もかかるんかい!?ワシ次のとこイカンとアカンしのぅ」
「おっちゃん、新団だろ?10分で1本取れんのならやる価値ありだろ?」
「それもそうやな。」
「俺、基本的にxx新聞は取るつもりだから。あとはおっちゃんから取るか、それ以外の人から取るか。それだけの違いだから」
「おぉ、分かったわ」



思いの他、ルールに合意が取れてしまっている。ちなみに筆者の影の目的を再度確認すると、
(あ)筆者は純粋に法律の範囲で遊びたいだけ、
(い)筆者はxx新聞を購読する気はナイ、
(う)ただし、どれだけ面白いサービスや会話を引き出せるかを知りたい、
(え)特に把握したい内容は、「新団が何ができる組織なのか」、
がポイントである。




「で、兄ちゃん、何が欲しいんや?」
「おっちゃん、その質問意味ナイって。何が持ってこれんのか?を言わんと」
「はっ?」
「じゃぁ俺が欲しい物を上から順に言おうか?ゴルフの会員券でしょ、可愛い子犬でしょ、擬似恋愛できるベッピンさんでしょ、見えない友達ノラえもんのその後の展開のアイデアでしょ、それからねぇ・・・」
「はっ?」
「だからぁ、欲しい物ドンドン言っちゃうよ?そういうことが聞きたいわけじゃないでしょ?」
「あぁ、そうか・・・。ほなら何ヶ月取ってくれんの?」
「そんなの契約したらずっとだよ。未来永劫よ!?だからさぁ、何持ってきてくれんのよ?あるいはどれだけ値下げしてくれんのよ?」
「値下げは・・・できん」
「なんだ、値下げできんの?」
「夕刊を安くセットにすることは出来るけどな」




へぇへぇへぇ。ココまでの得た知識をおさらいすると:
(あ)新団に値段の交渉権はナイ(ただし夕刊はサービスセットが出来ると豪語)、
(い)その代わり何か持ってきてくれる(しかも豊富なレパートリーが存在する模様)、
(う)贈呈品のランクは契約期間によって変わる(長ければ長いほど贈呈品のランクアップ)、
(え)オッチャンとしてはなるべく低ランクの贈呈品で長期契約を結ぼうとしている、
(お)筆者としてはなるべく高ランクの贈呈品を引き出そうとしている


ただし、(え)は仮定のため、検証が必要だ。
「じゃぁオッチャン、何もって来てくれるの?」
「そりゃぁ兄ちゃんが欲しいもんは全部揃えたるがな」
仮定は正しい。そして(か)何よりも、このオッチャンはアホである、
ことが証明された。


「じゃぁさ、週末の甲子園での巨人vs阪神戦の3塁側内野席1番前もしくはバックネット裏2枚って手に入る?」
「そりゃぁ無理だ。何や、阪神ファンか?そなら阪神vs広島戦はどや?それなら手に入るで」



いくつか突っ込むとしよう。①甲子園での3塁側=ビジター側=いくら甲子園と言えど半分くらいは巨人ファンで埋め尽くされている、②そんな巨人ファンに阪神vs広島戦を勧めてどうする?通常巨人ファンは広島カープに興味はない。



「いや、俺巨人ファンなんだよね。じゃぁ巨人戦の内野席で巨人側、週末、関西地方で開催されるゲームのチケット2枚手に入るの?」
「そりゃぁ無理だ。巨人戦のチケットの在庫がない」



へぇへぇへぇ。学んだこと。
新団は渡せるもののレパートリーが決まっている。そして在庫管理がされている。



「じゃぁオッチャン、何ができんのさ?」
「・・・洗剤なんてどうや?」



でたぁぁあぁぁぁ。出ました。主婦を魅了するお言葉、「洗剤」!!店頭価格298円(税込み)の洗剤!!どんなものでも白くする洗剤!!買うと重くてうざすぎる洗剤!!お中元、お歳暮の人気No.1の洗剤!!酵素パワーの洗剤!!柔軟剤が入った洗剤!!除菌をする洗剤!!液体状の洗剤!!驚きの白さと柔らかさの洗剤!!部屋干しが出来る洗剤!!古今東西、新団=洗剤!!


「ふぅぅん。どの洗剤くれんの?」
「何でも言ってくれれば揃えんで」
「じゃぁTid○ね(注:Tid○とはアメリカで売られている洗剤。日本ではソニプラのような輸入雑貨屋さんでしか売られていない(と予想される)。多分、世界で最も売れている洗剤)」
「あぁ、Tid○かぁ。それは在庫がないんや」




へぇへぇへぇ。学んだこと。
Tid○ですら在庫に保管されている恐るべし新団(でもブラフっぽい)。Tid○が在庫で残っていれば入札されるところであった。




「じゃぁどの洗剤なら在庫があるの?」
「○○プならば在庫がありあまってンで」
「あぁ、○ッ○かぁ。俺それ使ってないんだよねぇ」
「そか。あぁ、そう言えばよくそれ聞くなぁ」




えぇぇえっと。ト○○の面目にかけて言います!!それはナイっ!アリエナイ!!アリエナイに違いない(多分)


そろそろ5分。インターバルを入れるとする。


「あ、オッチャン、電話かかってきた。悪いけど一瞬取るよ。オッチャン、それまでに何もって来れるか考えといてね」
「おぉ」

と仮想の電話相手と1分間話した振りをする。



「オッチャン、ごめんな」
「おお、ええで。そしたらな、兄ちゃん、考えたんやけどもな」
「うん」
「おっちゃんの最大限できることや。兄ちゃん上手いからな」
「で、何くれんの?」
「1年契約してくれたら、ユニバーサルスタ○オのチケット1枚。これでどや?」



定価5000円程度のオファーです。これに比べりゃ店頭価格298円(税込み)の洗剤なんてカスです。カス。



「そこ、昨日行ってきたからなぁ(嘘です)」
「何言ってんじゃ。遊園地は何回行っても楽しいもんだて」



オッチャン、真の遊園地の楽しみ方を知っている。やるな!!



「オッチャン、2年契約でチケット2枚ってのはアリなの?」
「2年、夕刊セットなら考えんでもないなぁ」



へぇへぇへぇ。モノは交渉ですなぁ。


「まぁU○Jのチケットはどっちにしろイイヤ。他に何もって来てくれるの?」
「もう兄ちゃんには負けた。おっしゃ、オッチャンの一世一代の大勝負や!」


高まる期待感。筆者の心の中はドラムロールが鳴り響き、スポットライトが暴れまくってる。


「3年夕刊のセット契約でU○Jチケット2枚と○○プ1箱でどうや!!」



合わせ技一本っすか?


モウこのオッチャンのレベルに合わせて話しても何も出てきません。そろそろやっつけることにします。





「なぁ、オッチャン。そらあかんわ。おもろないで。ちょっと聞いてくれや。U○Jはいらない、ト○○もイランと言ってる客にそれをセットにしてどないすんの?」
「ナンや、気に入らんかったか?ほなら○ッ○もう1箱つけてもええで」
「だーかーらーさぁ、イランものを一杯貰ってもいらないわけよっ!しかもよ?俺最初に数紙購読してるってイッテンじゃん?いい?俺が購読してるのはワシントンタイ○スでしょ、日○産業と流通と金融(こんなのあるかどうかすら知らない)、日○新聞と読○よ?情報の宝庫よ、おいら?情報収集バッチリよ?アンテナビンビン張りまくりよ?おっちゃんのとこに書かれているニュースで俺が落してるネタが書いてあるの?」
「・・・えらい読んでまんなぁ。そしたらワシのとこもついでにとってや?」
「だからさぁ、俺が取ってる新聞で書かれてないことがオッチャンのxx新聞に書かれてるって言えるん?」
「ここら辺のローカルニュースとか?」
「だからさぁ、地方のニュースを読みたきゃ地方紙とってるって。とってないってことはイラナイってことなんよ?わかる?つまりさぁ、紙面で差別化できてないからサンプルで誤魔化す、しかもそのサンプルがカスばっかじゃんか。話になってないの分からないの?」
「な、ナンやお前」
「しかもだよ、オッチャン、俺がここの住人かどうか確かめてなくない?俺ここの住人じゃなくってタダの留守番ですから!!(嘘です。この家をオッチャンの嫌がらせから守るためです)」
「な、ナンやとぉ」
「100歩譲って俺がオッチャンのところから取るとするじゃん?でもさ、俺、函館に住んでるんだよね?ってことはさぁ、届けてくれるの?オッチャンが?あるいはオッチャンのとこの新聞配達の少年が?毎日!自転車で!!朝6時過ぎたらクレームの電話入れるよ?」
「な、な、な・・・」
「最初から勝負になってないわけよ、分かるっ!?じゃっ、そういうことだから!!」
「なんじゃ、この若造がっ!」
「ま、俺が出てくるのを張っててもいいけど、俺ここの住人じゃないし。裏口いれたら出口4つあるし。全部鍵かかってるし。入れるもんなら入ってくれば?ほんじゃぁ、バイバイプー!!」




その後の5分間、鳴り止まない筆者の家のチャイム。筆者は外出ついでに裏口から出てオッチャンの顔を拝見し、速攻で交番に電話を入れる。


「あぁ、いつもの筆者ですけどもぉ(注:とある事情から筆者は近所の交番のポリスメンと大の仲良し)」
「あぁ、筆者さん、どうしたんですか?」
「なんかぁ、ウチの家のチャイムガンガン鳴らしてる輩がいるんですよぉ。メチャクチャ怖くて、迷惑してるんで、ちょっとだけ来てもらって注意してもらってもいいですか?」
「丁度回る時間なんで(注:パトロールの意味らしい)直ぐ伺いますわ」
「よろしくお願いしまーす(ハート)」
ポリスメンが近づき職質をとられるリスクが高まるオッチャンを尻目に



一時閉幕。。。