筆者オーナー④

「次世代の右のウィングがいない・・・」

世界を股にかけるカリスマ・オーナーこと筆者は悩みを思わず口にしていた。





ちなみに本日のお話し、PS2のソフト「サッカーチームを作ろう‘04」(略してサカつく)にまつわるお話しのため、その事情を知っていると面白いが、知らない人でも何とか笑えるようにしたいが無理と思われる(と自己反省)。そのために予備知識のコーナーおよび呼び飛ばし可のコーナーを用意した。

ただし、現実のサッカーを知らないとかなり笑えないことをあらかじめお断りしておく。また、筆者は現実のサッカーはあまり詳しくないので、かなり知識に間違いがあるかもしれない。先に断っておく。



予備知識のコーナー(読み飛ばし可)
まず、このゲーム、ほとんど会話は存在しない。ゲーム上の秘書との会話などは業務連絡と秘書の誕生日のプレゼントのオネダリしか存在しない。本日のお話は仮にゲーム上で好きなときに好きなように秘書と会話できたら、という空想のお話し。



また予備知識として、筆者のチームをご紹介しておく。
(以下筆者オーナー2よりコピペ)

ビジョン:『神戸および世界の子どもに夢を与えること』
マスコミ・サポーター用スローガン:『頑張ろうぜ!神戸』
チーム内スローガン:『いつでも成長・いつでも反省』
原則:
選択と集中の原理に基づく投資展開。
②神戸の子どもを起点とした活動。
戦略:キッズ神戸を日本のレアルマドリッド(あるいは読売巨○軍)となる。
戦術:
①選手・監督・スタッフの完膚なきまでの高い満足度とその維持(満足度が高い奴ほどパフォーマンスが高いと想定)
②地域へのボランティア活動の義務化。
③その他サポーターへの献身的な活動。


ちなみにキッズ神戸の現状は下記(47年目)。
監督:高原
コーチ:AC:中山ゴン、GC:xxxx、PC:森崎
資金:2600億円
施設:フルコンプリート
留学先:ドーハ以外の良いところ。

チームのフォーメーションコンボはマジックマーシャル、3−5−2DVのサイドアタック.要するにこんなフォーメーション:
     FW  FW

SMF   OMF SMF

   DMF DMF

 CDC   CDF  CDF

       GK
 

チームメンバーは以下の通り:
注:名前、コメント、年齢、レベル、プレイスタイル、現状のポジションを示している。ちなみにレベルとは神==>屈指==>完全==>十分充分の順番(それ以下もあるが、このチームにはそんな選手は存在しない)

FW(フォワード)
フリードリッヒ(連携抜群のポストプレーヤー)29歳(神)ハイタワー、控え
ルンゲ(ドイツが誇る世界のポストプレーヤー)24歳(屈指)ハイタワー、スタメン
河本鬼(日本が誇る世界のストライカー釜本)29歳(神)エースストライカー、スタメン
大久保(最近外国に移籍した難波のストライカー)19歳(十分)ストライカー、控え
柳沢(カリスマSEに似ているチャンスメーカー)22歳(世界レベル)チャンスメーカー、スタメン

OMF(オフェンシブミッドフィルダー
中村俊輔(日本のファンタジスタ)30歳(神)ファンタジスタ、控え

SMF(サイドミッドフィルダー
デュキャナン(ゲームオリジナルキャラ)26歳(屈指)チャンスメーカー、留学中
石川(Jリーグ屈指の右サイドのドリブラー)37歳(神)ドリブラー、スタメン
立浪(ゲームオリジナルの右サイド)24歳(世界レベル)アタッカー、留学中
サントスアレキサンドロ(顔が筆者に似ているブラジル系日本人)33才(神)エストレーモ、スタメン
ギグス(左のウィング)25歳(世界レベル)エストレーモ、留学中


DMF(ディフェンシブミッドフィルダー
稲本(オレオレオレ様)37歳(神)ダイナモ、スタメン
与田(ゲームオリジナル)21歳(世界レベル)ダイナモ、控え
戸田(ファール多そうなミッドフィルダー)23歳(世界レベル)ダイナモ、控え
小野伸二(ハ○スのカレー大好き)32歳(神)レジスタ、控え
源(プリンス・源)27歳(屈指)レジスタ、スタメン



CDF(セントラルディフェンダー
井畠(元横浜の井原)35歳(屈指)リベロ、控え
バウアー(ドイツが生んだ皇帝)38歳(神)リベロ、スタメン
宮本(バットマン、もしくはSM大王)24歳(屈指)ラインDF、スタメン
中澤(ボンバーヘッド)27歳(屈指)ストッパー、スタメン
森岡(Jリーガー)26歳(世界レベル)フィード、留学中
中田浩二(トルシェ大好き、ディフェンダーにコンバート)20歳(十分)ボランチ、控え


GK(ゴールキーパー
曽ヶ端(アゴが気になる全日本のGK)37歳(神)オーソドックス、スタメン
横村(ゲームオリジナルキャラ)21歳(十分)オーソドックス、控え
土肥(Jリーガー、横村へのつなぎ)27歳(屈指)オーソドックス、留学中
合計25名(外人枠5枠)。

(以上読み飛ばし部分終了)



「Hey, オーナー、Why are you そんなに悩んでる?」
金髪秘書のサラがオーナー室のドアを開ける。サラは2年前にキッズを放り出された秘書、日比野の後釜の金髪姉ちゃんである。
「サラ・・・。そろそろ、その日本語と英語がミックスした言葉はプリーズ・ストップしてくれないか?」
「おぉ、ソーリー、マイ・ボス。これから気をつけるアルね。マイ・ボス。マイペンライ、アルよ。イーアルサンスゥ、イーシャンテン・・・。」


中国系の意味不明な日本語を発し、オーナー室を出ようとする金髪秘書。彼女がこのオフィスから放り出される日も近い・・・。



「サラ、ちょっとこれを見てくれ」


カリスマ・コミュニケーターでもあるオーナーは、世界中の女性を魅了するその腰を颯爽と上げ、秘書を引き止める。その視線の先には、最近コダワリを持っている、フォーメーションコンボのマジックマーシャルの陣地配布が描かれている。


「マイ・ボス。これは何アルか?」
「サラ、少しはサッカーに興味を持ってくれ。いいかい?これはマジックマーシャルというフォーメーションだ。要するに、このように選手を配置すればマジックマーシャルが発動する。つまり、チーム全員の攻撃力が試合中のみレベルアップするフォーメーションだ」
「なるほど・ザ・わーるど、秋の祭典、やんなぁ。時にオーナー、それがどないしたんでっか?」
「・・・よし。丁度私もチームの今後について悩んでいたんだ。そのため、君に説明しながら、見落としがないかどうか、確認していこう。・・・サラ、付き合ってくれるね?」




「マイ・オーナー。私は米国に彼氏を置いてきてしまっているので・・・」
「・・・サラ、そっちの『付き合って欲しい』ではない。会話に付き合って欲しいのだ」
「オォ、マイ・ボス。そっちの方か。私の勘違いね。マイペンライ。」
「そう、そっちの方だ」
「そっちがあっちであっちがそっち。君は僕で僕は君・・・」
「サラ?何を言っているんだね?」
「ネバーマインドよ、マイ・ボス。休みの日に漫喫で満喫した『モンスター』のお話しね」
「・・・?」
「ネバーマインドよ、マイ・ボス。私は何をすれば良いね?」
「よし、私が話しているから疑問に思ったことは聞いてくれ」
「ブラジャーよ、マイボス」
「『ブ』はいらないよ、サラ」
「おぉ。ボス、それはセクハラね」
「いや、私は『ブラジャーが要らない』とは言ってないだろう?君が言いたかった『ラジャー』に対して君は『ブラジャー』と言った。だから『ブはいらない』と言ったんだ」
「おぉ、マイ・ボス。日本語ディフィカルトね」




日本語が変な秘書とカリスマ・オーナーによるキッズ神戸のレビューが始まった。



「さて始めよう。サラはマジックマーシャルが何かは知っているかい?」
「分からないね」
「さっきも言ったように、選手の配置に工夫すればフォーメーションコンボが発動する。コンボの種類は全部で15種類くらいあるが、その中で一番発動条件が厳しいコンボがマジックマーシャルだ。が、一度発生したら点をバカスカ取る、超攻撃型のフォーメーションコンボ、略してフォメコンとなっている。」
「そこまでは分かったよ。発動、って言葉は何かエロスを感じるね、マイ・ボス?」
「はっ?」
「むしろフォメコンってハメコンっぽくてエロチズムね、マイ・ボス」
「へっ?」
「こっちの話ね、マイ・ボス。じゃぁ条件とは何かね?」
「条件とは、このようになっている」
オーナーは条件を箇条書きにした。


① マジックマーシャル適性のある監督との契約(グラニ、ベアトゥス)、
② ストライカー、ポスト、プレイメーカー、ウィングのレベルアップ(監督が伝授できるプレイスタイルと各選手が保有しているプレイスタイルの相乗効果で、レベルアップすることを指す。それぞれエースストライカー、ハイタワー、レジスタエストレーモとなる)
③ OMFにチャンスメーカーの配置
④ 右サイドにウィングを使用
⑤ 右のDMFにダイナモを使用

「マイ・オーナー。質問なんだけども」
「何だね?」
「それほどMM(マジックマーシャルの略)に拘らなければいけないアルか?」
「MMは点がドカンドカン入る。7対2とか4対3とか、観客がシビレルゲーム展開になる。キッズとしては採用しなければいけないフォーメーションだ。私はこのフォーメーションを取りあえず高原が定年するまでの15年間は続けたいと考えている」
「なるほど・・・。納得したアルよ。でもね、マイ・ボス、質問があるよ」
「何だね?」
「①の監督の件。現在ウチのチームの監督は高原さんネ。MM(マジックマーシャルの略)適性がアルンかいな?」
「良い質問だね、サラ。結論から言うと、ナイ」
「ホワット?」




「高原監督が持っているプレイスタイルはストライカー、ポスト、プレイメーカー、ウィング、アタッカー。つまり、「グラニ、ベアトゥス」と比べると、チャンスメーカーのプレイスタイルを持っていないんだ」
「オーマイ・スパゲッティ!じゃぁ何でMMが発動しているのですか?」
「良い質問だね。つまり、OMFの位置に柳沢かデュキャナンを使用しているからだよ」
「ホワット?無理やりじゃないですか!?」
「そうなんだ。デュキャナンは左サイドに適性がある。柳沢は元々フォワード適性だ。しかも二人とも若く、レベルが低い」
「そんな、無理やり何て、ヒドイわ!愛のない使用なんて・・・。貴方には俊輔さんがいるのに・・・。」
「サラ、突然日本語がスラスラ出てきたが?」
「休みの日に東京ラ○ストーリー見たからね」
「・・・そうか」
「でも、マイ・オーナー。デュキャナンは先日、2年間の留学に旅立ったばかり。と言うことは?」
「そう、MM継続のためには、レベルが低い柳沢に頑張ってもらってトップ下のポジションを守ってもらいたいと思っている」
「なるほど・・・。つまり、オーナーの最優先事項は」
「そう、グラニもしくはベアトゥスとの長期契約を結ぶことだ。そうしなければ、いつまで経っても俊輔の出番はない。もちろん、グラニ/ベアトゥスが監督リストに出なければ、高原との契約を続けていく。幸いにも高原はまだ40代前半。定年までは充分時間がある」






「では続けよう。私は世代交代に問題があると思っている。そのため、まず現状を説明し、その後将来の世代交代を説明したい」
「マイ・オーナー。それならば私がヤルあるよ。」
「ではまず現状のスタメンを当ててみたまえ」





「サンキュね、マイ・オーナー。私、このチームの秘書じゃけど、試合見たことがないからね。現状分かってないから、ナゾナゾみたいで楽しいね(オーナーのしかめ面に目もくれず)。じゃぁヤルあるよ。まず、フォワード2名ね。MM成立のためには、エースストラーカーとハイタワーの使用が必須だから・・・、河本鬼とフリードリッヒ、もしくは鬼とルンゲの採用ね」
「そう。ただし今年はフリードリッヒの契約の年なので基本はルンゲを使用している。」
「やったぁ!100点ゲットやね」
「・・・なんだね?その100点って?」
「こっちの話アルね」




「じゃぁ第2問ね。攻撃型のミッドフィルダーは左からエストレーモ、チャンスメーカー、ウィングだったあるね?」
「そのとおりだ、サラ」
「つまり、サントスと柳沢は絶対使用することになる。右サイドは高原監督のウィングを習得したプレーヤーだから・・・、石川、俊輔の2人の内の誰か、ということね?」
「その通りだ。2名のその日の調子で決めているが、基本的には連携プレイが良く右サイド適性の高い石川を使用している」
「イヨシっ!スーパーヒトシ君ゲッチュ、アルね」
「何だね、そのスーパーヒトシ君とか言う訳のワカラナイ名前は?」
「こっちの話アルね」




「じゃぁ第3問ね。ここまでくると簡単ね、マイ・オーナー。DMFはレジスタダイナモ。つまり小野伸二と稲本ね」
「その通りだ。ただし、小野の後釜である源が今年の2月に留学から帰ってきたので、今が伸び盛り。基本的には育成の意味も込めて小野の代わりに源を使用している」
「で、ディフェンダーはバウアーキャプテン、宮本、中澤の3人で、GKはアゴね」
「サラ、アゴじゃなくて曽ヶ端だ」
「オォ、私、彼のこといつもアゴって呼んでたよ。アゴも振り向いてくれてたよ」
「・・・まぁ良いとしよう。ま、それが現在のスタメンだ。さて、将来の話をしようか」





「将来の話?オーナー、私、テキサスに彼氏置いてきたね」
「・・・君の将来じゃなくって、チームの将来だ」
「Oh,オーナー、そっちの将来ね」
「そう、そっちの将来だ」
「そっちはあっちであっちはそっち・・・。君は僕で僕は君・・・。バリバリッ、ガブガブッ、モグモグッ、グシャン!!」
「・・・サラ?」
「あぁ、オーナー。これは昨日読んだエミル・シューぺの『名前のナイ怪物』の話ね」
「・・・?」
「昨日読んだ『モンスター』の絵本アルよ。で、何だっけ?」




「・・・あぁ、世代交代だ」
「私やるアルよ、オーナー!まず、簡単なとこね。MM監督との契約次第だけど、MM監督と契約できない場合は、OMFはデュキャナンーー>柳沢で15年は安泰ね!」
「そうだね」
「左サイドのエストレーモは左ウィングのレベル2だから・・・。サントスーー>ギグスで10年は安泰ね。」
「正解。ギグスに代替わりしたら直ぐにサントスの蘇生を狙うつもりだ」
「続いてDMFのダイナモね。稲本――>与田、もしくは戸田で15年は安泰ね!」
「そうだ。ただし、与田の方が戸田よりも連携が良く、若い。稲本はあと3年で引退するので、早急に与田、もしくは戸田を育て上げなければいけないことがネックだ。来年早々にでも留学スポットが空いたら与田を出す予定だ」
「なーるほど・ザ・ワールド、秋の番組改編スペシャルね」
「FWのポストとストライカーは?」
「ポストはフリードリッヒーー>ルンゲ、ストライカーは河本――>大久保でしょ?15年は安泰ね!」
「そのとおりだ。」



「さて、それでは鬼門の右サイドについて説明してくれたまえ」
「鬼門?右サイドは簡単よ。だって石川(中村俊輔)――>立浪で15年は安泰じゃないですカ、マイ・ボス?」
「・・・そうかな?」
「えっ?」
「そう、立浪は年俸5億4000万も貰っているくせに、いつまで経ってもウィングを覚えないんだ!彼はもしかしたらウィングの適性が無いのかもしれない・・・。ここが鬼門①」
「Oh・・・。ワタチ、気付かなかったよ。どうするよ、オーナー??」
「フム・・・。そのために、先日中田ヒデの固有スカウト2名とも確保したので、大久保獲得を機にクビにした中田ヒデの蘇生を狙うか、あるいは横浜FCユーティリティプレイヤー奥大介(22)を連れてくるか、だな」
「オーナー、奥大介のこと好きあるね。このチームを2回引退しているってことは、47年の歴史の内、30年くらいは奥大介を獲得していることになるやないの。」
「まぁ彼ほどのユーティリティプレイヤーがいないからだな。まぁこれが私を待ち受ける鬼門なんだ・・・」




「よくワカタヨ、マイ・オーナー。でも、私疑問あるね」
「何だね?」
「高原監督はいつまで監督を続けてくれるの?」
「・・・どういう意味だ?」
「高原監督は今年、2年契約を結んだね。でも2年後にまた契約を結んでくれるのかしら・・・?」
「・・・」
「ワタシ、それが一番心配ね。オーナーは40年間近くMM監督を探していて、契約できなかったから高原監督と契約を結び、デュキャナン・柳沢など無茶苦茶なポジションでサッカーさせてる。でもね、高原さんが契約をしてくれなかったら、どないすんの?」
「・・・」
「それとね、オーナー。もしオフタスと監督契約できることになったらどうするの?」
「オフタス・・・」
「そう、海外合宿先として完璧なまでに戦略指導に向いている『ドーハ』を加える唯一の方法、オフタス監督との契約。オフタス監督と契約すればチームの戦略性が高まる。それ即ち、チームメンバーの頭がよくなるってことでしょう?」
「ふむ・・・」
「マイ・オーナー、いつも言ってるよね?『サッカー馬鹿め』って。でもチームメンバーが頭良くなるんだよ?それって素晴らしいことなんだよ?ねぇカンチ、分かってる?」
「サラ・・・?」
「ごめん、オーナー。東京ラ○ストーリー見すぎたね。ちょっと台詞ゴチャゴチャにナタアルよ。」
「いや、鋭い指摘だ。確かに、①高原が契約を拒んだ際のプラン、②オフタスが出た場合のプラン、を考えていなかった。君と話せて良かったよ。ありがとう。他に気付いたことはあるかな?」



「あと一つだけいいかな、マイ・オーナー」
「うむ」
「マイ・オーナー、チャック全開ですがな」
「な、なぬっ!?」




顔を赤らめ、急いでチャックを閉めるオーナーとオーナーの股間を垣間見てテキサスのメリケン彼氏を思い出すサラ。オーナーの「い、イッテェ!」という何か挟んだッポイ叫び声を聞きながら




一時閉幕。。。