DBスクエア終焉

(これまでのあらすじ(詳しくは11月8〜10日&14&15日号参照))

某国首相兼独裁者のKOIZUMYの思い付きにより、国会は再編成され、「DBスクエア*」を立案し、テスト実施することとなった。
注:DBスクエアの狙い:①高齢化の歯止め、②地方過疎化の歯止め、③DebuとBusuの減少。
プラン:DBスクエア(下記参照)を地域テストで実施し、改善点を見つけ、全国へと展開する。
場所:某国KYUSHUはSAGA。
DBスクエア住民の種類:KYUSHU中のDebuとBusu
DBスクエア住民の使命:①KYUSHUの全ての経済活動を担う、②性活動の禁止、スクエア外部との情報・連絡・往来の禁止。
KYUSHU民の種類:KYUSHU中の非Debuと非Busu
KYUSHU民に与えられる特権:経済活動を行わなくても充分すぎるほどの生活の質(=甘い生活

様々な情報コントロールの中、DBスクエア廃止に向け、活動するDebu村長。しかし、プランはことごとく失敗し、新プランはBusu市長こと「長老」との協力作業をすることを決意。Busu長老の賛同を得て、政府に気づかれないよう隠密に活動を続けた。

政府は、DBスクエアの動きを監視するも、不穏な動きがないため、総選挙に突入。若手議員のTAIZOが首相に、KOIZUMYは政権を影で牛耳るためG−MIN党の幹事長に、AVEは官房長官に、DBスクエア全国展開担当にMAKIKO(元首相の娘)、SATSUKI(元MISS T−大)、KUNIKO(座右の銘は「猪突猛進」)の3名となった。

しかし、MAKIKO、SATSUKI、KUNIKOは「DBスクエアのBusu市からの脱獄者」という過去を持っていた・・・。

TAIZO首相に「自分が母である」ことを伝えるMAKIKO.そしてTAIZOは、KOIZUMY幹事長の恐るべきシナリオ、①DBスクエアの地域プランの実施、②TANAKA家への報復、③国民を軍隊化して他国への攻撃、をMAKIKOから告げられる。TAIZOは眠れない夜を過ごし、




「創作系〜 DBスクエア終焉〜」、いざ開幕。。。





あくる日。眠れない夜を過ごしたTAIZOは、エアフォースゼロにてKYUSHUのDBスクエアに向かった。機内では、KUNIKOと打ち合わせが進んでいた。




「首相。あくまでも今回はDBスクエアのイメージアップ戦略ですので、明るく明るく!」
「う、うん」
「いいですか、首相?住民はDebuとBusuしかいません。目をそむけないで下さいね!でも、決して痩せてるとか綺麗だとか下手なお世辞を言ってはだめですよ?嘘は言わずに、あくまでも同じ人権を持った人として扱ってくださいね」
「お、おお」
「いいですか?今回の生放送は今後を担うターニングポイントとなりますので、「笑顔で楽しいDBスクエア」を徹底して伝えて行きましょうね!!」
「あ、ああ」
「テーマは「原点回帰」ですよ?人類がこれまで行なってきた第一セクターと第二セクターの仕事が出来るのはDBスクエアだけ!と強烈にアピールしないと。そして第一&第二セクターの仕事=労働作業というイメージを払拭しないといけません」
「あ、ああ」
「なので、「体を動かすのって重要だね」とか「健康に良いね」とか「汗を流すのって素晴らしい」とか。そういったコメントをバンバン出してくださいね!」
「お、おお」
「私なんて芋ほりをするときは、猪のように鼻を地面に突っ込む位の体当たり演技で行きますからね!首相もそれくらいのテンションでおねがいしますよ!」
「あ、うん・・・」
「もう、首相!シャキッとしてください。シャキっと!良いですか、首相!官邸ではG−MIN党全員が見ているって言ってましたからね!・・・幹事長も」
「うん・・・。分かった・・・。」






DBスクエア空港についた首相は、厚い歓迎を住民から受けた。
フラッシュが焚かれ、歓迎のDebuソングとBusuダンスが繰り広げられる。






同じ頃、首相官邸にて。TV画面を見ていたKOIZUMY幹事長やAVE官房長官をはじめ、G−MIN党員は我が目を疑った。
「MAKIKO!!SATSUKI!!これはどういったことじゃ!!」
幹事長は怒りに我を忘れていた。





「どうしました、幹事長?」
MAKIKOが冷静に対応する。
「MAKIKO!!これはどういったことじゃ!!」
「どうって・・・?ありのままのDBスクエアじゃないですか?」
思わず車椅子から立ち上がり、怒りに体をワナつかせるKOIZUMY。






同じ頃、空港にて。フラッシュの眩しさに目を細くしていたTAIZO首相は、訳も分からず立ち尽くしていた。
「これは・・・?何でこんなに・・・?幹事長が一杯いるんだ??」
出迎えたDebuとBusuは全員、幹事長と同じヴェートーベンヘアスタイルであった。皆、KOIZUMYよろしく、目を細めている。Debuな幹事長。Busuな幹事長。みなKOIZUMY幹事長ソックリである。





(これが母さんやSATSUKIさんが言っていたことなのか・・・?)
首相の頭の中は、混乱していた。
そこへ。






「TAIZO君。これがDBスクエアの真の姿なの・・・。分かる?DBスクエア民の総意が・・・」
「KUNIKOさん・・・」
「皆知っているの。MAKIKOさん始めTANAKA家に復讐しようとしている幹事長の企みを。皆思っているの。KOIZUMY幹事長こそDBスクエアに入るべき、欲望Debuで性格Busuなのを・・・。」
「・・・」
「私やSATSUKIさんもここの脱獄者だから・・・。」
「・・・そうだったのか。」
「このままではDBスクエア民はクーデターを起こすわ。それに既に生放送が全国に流れている。どうするの?TAIZO君・・・。貴方の決断一つでこの件は収拾もつくけども、混乱を生じることも出来る。あなたの言葉次第よ。」
「僕の言葉次第・・・」
「貴方が考えて。いい?ここにはKOIZUMY幹事長もAVE官房長官もいない。貴方は自由なの。好きな発言をして良いのよ・・・。」
「好きな発言・・・?」
「そう。ただママのことは考えてあげてね。ほら、これを見て」

とKUNIKOは手元の小さいTVをTAIZOに見せる。
TVの中では、見慣れた首相官邸の会議室で言い争っているKOIZUMY幹事長とMAKIKOが映っている。

「ほら、ママも闘っている。貴方も闘わないと・・・」






レポーターが近づき、首相にマイクを近づける。
「首相、DBスクエア民からの厚い歓迎を受けた感想をお願いします!」
「・・・」
「首相!?」
「首相!?首相!?」
TAIZOの頭の中では新人議員時代に学んだ野次飛ばしがシュプレヒコールのようにコダマする。
「首相!?首相!?」
「どうする!?どうする!?」
「好きな発言!?好きな発言!!」
走馬灯のようにMAKIKOの顔が思い浮かぶ。
そんな中、TAIZOは静かに口を開いた。





「何じゃこの茶番はっ!?」
同じ頃、幹事長は体をワナつかせていた。
「MAKIKO!!これはお前の仕業か!?」
「仕業?何を言っているのか分かりませんわ。ボケちゃったのかしら?」
「AVE!!AVEはドコじゃ!?」
と周りを見る幹事長。しかし。。。
KOIZUMYに見切りをつけたG−MIN党員は既にこの場から去っていた。






「国民の皆さん。聞いて欲しい。」
TAIZOはユックリと話し始めた。
「この奇妙な光景を説明させて欲しい。そして今後の政治の方針も」
IKUKOはユックリと微笑み、TAIZOを勇気つける。
「結論から述べると、私は今、目が覚めた。DBスクエアは間違っている。DebuもBusuも政治家も、皆紙一重。僕だって紙一重なんだ。誰もが自分の欲望にはDebuだし、誰だって性格はBusuだ。」

レポーターの顔にはハテナが並ぶ。が、TAIZOは気にせず話し続ける。


「DBスクエアは全国に展開しない。国民の皆様には、コレまで以上に労働に精を出して欲しい。私たちは間違っていた。が、それに気づくことが出来た。『いつでも成長・いつでも反省』。これをキーワードに私は今後の政治活動を行って行きたいと思う。まず最初に、独裁者であるKOIZUMY幹事長を追放することを皆に約束しよう・・・。」
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
と怒号のような歓喜の叫びが首相の言葉を消し去っていった・・・。











カメラはエンドロールを映し出している。
元Busu長老と元Debu村長が杯を交わしている。
「しっかし、上手くいったのう」
「あぁ」





「DNA鑑定書の偽造か。まぁ、罪としては軽い方じゃな」
「あぁ。BusuとDebuの遺伝は濃いからネェ」
「・・・笑えんのぅ」







「Busuに・・・」
「Debuに・・・」






カチーン♪




二人の乾杯の音を残して





一時閉幕。。。