ゴルフの極意③

「スイング改造が終わった・・・」
世界を股にかけるカリスマ・ゴルファーこと筆者は爽やかに汗をかきながら練習場で呟いた。

さて、本日のカキ物、ゴルフをしない人間には苦痛でしかないのでスルーしていただきたい。
また、本日のカキ物は、大学時代、お世話になった(もしくは恐怖の対象でしかなかった)赤鬼(仮名)に捧げるトリビュートである。現在海外に渡り夢に向かって猪突猛進している赤鬼にエールの意味を込めている。


そして、本日のカキ物は、ゴルフをちょっとでもする人間にとって、非常に役に立つ理論満載であるので、是非ともご一読頂き、カリスマ塾に入塾することを両親と相談していただきたい。ちなみに通常の入塾費は、8000円(月謝4000円)のところを今ならなんと、入塾費無料!月謝無料!となっている。




さて、ゴルフとは非常に戦略的なスポーツである。つまり、スポーツとしてこなすだけの「肉体」と戦略性をこなす「頭脳」、そして肉体と頭脳を結びつける「精神」を完備していなければ上手くならないゲームである。
来年こそはGDOハンデでシングルプレーヤーとなるカリスマは、9月5日&6日号で「戦略性」についてプチ紹介した。よって本号では、「精神」についてご紹介しよう。ちなみに肉体に関しては、どのように肉体改造をすれば良いか、というカキ物になってしまうため、紹介する気はナッシンである。


さて、サワリとして、打つ際、何を考えれば最適か、ということを説明しよう。
通常のゴルファーは、打つ際、どのようなことを思い浮かべているのであろう?


パンピーのショット寸前の考えていることは、いくつかのカテゴリーに分けることが出来る。
「OBすんなよ」とか「芯に当たれヨ」といった「他力本願の願掛け系」。
「真っ直ぐ高く上がれ」とか「ちょっとドロー気味に」といった「ボールの打球イメージ系」。
「ココをすっと上げて、ここを閉じて、ここで一気に振りぬく」などといった「スイング注意系」。

しかし、これらはパンピーの考えることである。こんなことを考えているからパンピーパンピーのレベルを抜け出せないのである。


それでは、カリスマはどのようなことを考えているのであろう?
「グリーンまで」と「グリーン上」では考えることが異なるので、本日は第1打のティーショット、ドライバーショットに焦点を置こう。


ボールを打つまでのカリスマの動きは大きく分けて、①状況のインプット、②打球のイメージ、③状況と打球に合わせたスイングイメージ、④トランス、となっている。

一つ一つ解説しよう。


① 状況のインプット
本日の肉体の調子、風や雨、湿気といった自然が与える状況。ボールの傷の程度や位置、高さ、ライ、足の下がり方などのボールやスイングに影響を与えるモノ事。これらを全てインプットする。第一打ティーショットの場合、風を調べ、打ちやすいところを選び、ボールの高さを設定するところまでの一連の動きである。
パンピーの場合、風は調べない、打ちやすいところを選ばない、などの焦りミスをよく目の当たりにする。是非とも風や打つ場所などにこだわりを持ち、カリスマに近づいて頂きたい。


② 打球のイメージ。
ボールの落とし場所とその場所に向かっての打球のイメージ(右から曲げるか、真っ直ぐ行くか、左からか。高く攻めるか、低く攻めるか、など)。
パンピーの場合、「ボールをどこに向かって打てばいいか」までしか考えていない。つまり、狙いしか定めていないのだ。そうではなく、是非とも落とし場所とそこまでどのような球スジで攻めるかなどをイメージして欲しい。もちろん、球スジをコントロールできない腕前の人でも、イメージだけはしていただきたい。



③ スイング関連の状況。
先ほどの打球のイメージを実現するためには、注意しなければならない点がいくつかあるであろう。それを1-2回の練習スイングで全て注意する。
パンピーの場合、ブンブン振り回し、体を伸ばしたり、暖めたりする。これはティーグランドではなく、その前の準備体操で行なっていただきたい。ここでは、②のイメージを実現化するための最終調整をしていただきたい。



以上、1〜3が終了し、やっとボールに向かって構える。1〜3、そして構えまでの全工程は10秒以内で済ませていただきたい(でないとスロープレーヤーとして嫌がられる)。



さて、本題。ボールに向かって構えたら、トランスを始める。このトランスこそが本日の主役である「精神」であり、筆者の改造スイングのポイントであった。これまで筆者は、様々なスポーツ選手や考え方をトランスの参考としてきた。


巨人軍ニオカのバッティングフォーム
巨人軍ヨシノブの体重移動
砲丸投げムロホシのリズム
ヨガの呼吸法、など。


が、全ては所詮77というスコアに向かっての回り道でしかなかった。


2006年という年を「20−82−75(年間20回以内のラウンドで年間平均スコア82、最高スコア75を下回ること)」と称されたゴールを達成する道のり。それが今回のトランスであり精神法である。


参考にしたのはバレリーナであった。


解説しよう。

筆者には演劇活動というアングラで暗き青春時代があった。当時、役者として舞台上を動き回っていたカリスマの演技指導だったのが赤鬼(仮名)である。全て完璧にこなすカリスマに対し、赤鬼は1点だけ完璧でないエリアを発見した。そう、それは猫背。舞台上で猫背はかっこ悪く映るのである。



赤鬼はバレーの経験があり、完璧であるカリスマの1点だけの汚点をことごとく人生否定するかのごとしに駄目出しという愛情表現で攻めまくった。赤鬼の口癖は「耳が上に引っ張られるイメージを感じろ(略して耳上)!!」であった。ことあるごとにカリスマの耳を上に引っ張り、一時期は虐待で訴えようかと本気で悩んだものである。

そんな暗い過去を持つカリスマは、先日、夢の中で赤鬼に「耳上!耳上!」とイビラレテイル悪夢を見てしまった。

よって久しぶりに登場した耳上というコンセプト。スイング改造中にちょっとやってみた。


すると。


面白いようにボールが飛ぶじゃありませんか。しかも芯を喰って。


要するに、それまでのスイングでは、左右に重心が振られていたので、スイング軌道が固定せず、結果として芯を外し、飛距離がでなかったのであろう。改造後は耳上を意識し、重心が左右にぶれることなく、コンパクトなスイングが出来るようになったので、芯でボールを捕らえ易くなり、結果として安定したボールを打つように変わったのだ。


よって、構えてから筆者は、トランスに入る。「耳上、耳上!」と赤鬼に言われているように。
赤鬼の顔が頭に浮かび、そのままスイングをする。
ボールを打った後も「耳上!耳上!!」といわれ続けていることを意識する。




若干、いつもよりも思い切りクラブを振り回しているのは、赤鬼を思い浮かべているからだろうか・・・。それは神のみぞ知る物語。


そんな精神論を身につけた筆者は、スイング改造という名の冬眠から目を覚まし、ゴルフ場へと旅立つのであった。
明日はゴルフだ、嬉しいなっと。



一時閉幕。。。