カリスマーズ①

「日比野君!日比野君!!」
某国の首都、東京にて産声を上げそろそろ2年が経とうとしているカリスマーズのオーナーこと筆者はオーナー室にて美人秘書を呼び出した。

ちなみに本日のお話し、PS2のソフト「サッカーチームを作ろう‘04」(略してサカつく)にまつわるお話しのため、その事情を知っているマニアには面白いかもしれないが、知らない人はいつも通りスルーしていただきたい。
それでは、新チーム東京カリスマーズ①、いざ開幕。。。




「はいっ」
可愛い声を発しながらオーナー室に入ってきたのは美人秘書の日比野愛であった。ちなみにこの秘書、サカツクマニアの間では、生唾ゴックンもののキャラクターとなっている。

「お呼びでしょうか?」
「うん。東京カリスマーズが発足してもうすぐ2年が終わろうとしている。まずこれまでの君の働きに感謝したいと思ってね」
「まぁ、オーナー。そんな優しいこと・・・。ありがとうございます」
「日比野君の働きナシでは今日のカリスマーズは存在していないからなぁ」
「ありがとうございます(会釈と同時にオーナーを上目で軽く見つめながら)それで、ご用件は?」
「うん。君にはカリスマーズの向かう方向性を知っていて欲しいんだ」
「そうですね。・・・嫌だ、私ったら(頭をポカリ)。何も分からずに日々の仕事に没頭していたかもしれません。スミマセンでした」
「いや、それだけ君が仕事熱心だということは分かっているから。」
(日比野の顔が赤くなる)




「それで、オーナー。チームのビジョンというのは?」
「うん。この紙を見てくれ」
とオーナーは大きな紙を広げた。そこにはチームのビジョンや戦略が書いてあった。


チーム名:東京カリスマーズ
ビジョン:『世界のサッカーファンに夢を与えること』
スローガン:『ベストなチームを目指す果てしなき旅』
定義:ベストなチーム=最も勝利し、利益を上げるチーム
原則:
常に勝つになること
チーム内では「正直」を基本として会話すること


「どう思う?」
「夢が大きい、そして原則はベタですね・・・」
「そうなんだ。私の夢は果てしなく大きく、しかもベタだ。そしてこの夢を達成するためには、戦略が重要になってくるんだ」
「分かります。でも戦略が書いてないですよね?」
「あぁ。それを君と作って行きたいと思っているんだ」
「私なんかで役立つでしょうか?」
「あぁ。君はこの2年間弱このチームを見続けてきた。既にチームの運営は私の中にあるモヤモヤとした戦略に乗っ取っている。そのため、今までの活動を言葉にしてくれれば良い」
「分かりました。」


「では、1年目を振り返ってくれるか?」
「1年目はチームが発足され、初期チームメンバーで戦う年でした。そんな矢先に姉妹チームのキッズ神戸から5選手がトレードされてきました」
「そう。FWのフリードリッヒ、SMFの立浪、DMFの与田、CDFの森岡、そしてGKの横村だ」
「いくら攻め込まれても与田さん、森岡さん、横村さんが止め、サイドから立浪さんが攻め、フリードリッヒさんまで回す。そして意地でもコーナーキックを得る。コーナーからはフリードリッヒさんが絶妙なクロスを上げ、与田さんや森岡さんが決める。正にキッズから来た5選手を主軸にチームは存続しました。そしてJ1行きの切符を獲たばかりか、Jリーグカップニューイヤーカップでもことごとく優勝し、45億円の黒字。すぐさまスタジアムを拡大しました」
「そうだ。そして年始の交渉では、森岡をキッズにトレードし、横村以外は全員解雇。チームは一転してルーキー選手と契約が残っていた初期メンバーで埋め尽くされた。森岡は翌月に再度トレードされ、チームに戻ってきた。そして姉妹チームのキッズ神戸と我がチームのルーキーを次々とトレードし、キッズの主力選手を我がチームに入れてきた。それがFW勝浦、大久保、柳原、OMF野口、SMFギグス、DMF源、戸田、CDF宮本、森岡、そしてGK横村・・・。何人かはトレードされたタイミングが遅れたため、来年の契約も残っているし、既に1年近く働いているメンバーは今年の終わりに契約交渉が待っている」
「そこにルーキーのレドゥーさんや大幡さんを入れ、J1は完全優勝アジアカップも優勝。残すところはニューイヤーカップとなっているところで、DMFの源さん、戸田さんが相次いで引退表明。再度キッズからトレードで入ってきたのがCDFの中田浩二さん。来月の12月には入ってきますね」
「そうだ。つまりこのような布陣になっているんだ」
東京カリスマーズの現状(2年目11月)。オーナー:筆者。

監督:無名。資金:45億円。施設:スタジアムレベル2.その他は初期設定。留学先:初期設定。1&7月の遠征先:全て南アフリカダカール用)

フォメコン:ナシ
システム&戦略:3−5−2DVのサイドアタック.要するにこんなフォーメーション:
     FW  FW

SMF     OMF      SMF

     DMF     DMF

 CDC     CDF    CDF

          GK
 

以下人物紹介。名前>実名/架空>年齢>レベル(神==>屈指==>完全==>十分充分の順番)>契約状況(何年目―契約年数)>年俸>チームの加入方法

FW(フォワード)
大久保(実名)32歳(神)1−1(2億3300万)キッズよりトレード
柳沢(実名)35歳(神)0−1(1億7300万)キッズよりトレード
勝浦(架空)27歳(屈指)0−1(900万)キッズよりトレード
ベウバル(架空)18歳(充分)1−1(500万)カリスマーズにてルーキードラフト

OMF(オフェンシブミッドフィルダー
レドゥー(架空)22歳(十分)1−1(500万円)カリスマーズにてルーキードラフト
野口(架空)19歳(充分)1−1(500万円)キッズよりトレード

SMF(サイドミッドフィルダー
ギグス(実名)38歳(神)1−1(10億100万)キッズよりトレード
レバートン(架空)22歳(十分)1−1(500万)カリスマーズにてルーキードラフト

DMF(ディフェンシブミッドフィルダー
戸田(実名)36歳(神)1−1(2億4200万)キッズよりトレード(本年で引退表明)
源(架空)40歳(屈指)1−1(7億200万)キッズよりトレード(本年で引退表明)
内藤(架空)36歳(充分)2−2(1000万)初期メンバー
島田(架空)33歳(充分)2−2(1100万)初期メンバー
窪山(架空)22歳(充分)1−1(500万)カリスマーズにてルーキードラフト

CDF(セントラルディフェンダー
宮本(実名)37歳(神)0−1(2億7200万)キッズよりトレード
森岡(実名)37歳(神)1−1(2億2200万)キッズよりトレード
中田浩二(実名)35歳(神)0−1(3億400万)キッズよりトレード。12月より参加。
大幡(架空)22歳(充分)1−1(500万)カリスマーズにてルーキードラフト
志水(架空)32(充分)2−2(1800万)初期メンバー

GK(ゴールキーパー
横村(架空)32歳(屈指)1−5(3700万)キッズよりトレード
奥田(架空)26歳(充分)2−2(600万)初期メンバー
合計19名(外人枠4枠)。

「そうですね」
「さて、このチームはどんな戦略に乗っ取ってこれまで活動してきたのであろうか?」
「見た限り、なりふり構わず姉妹チームのキッズ神戸の選手とトレードしていますね。しかも年齢が上の選手を」
「そうだ。『キッズ神戸の有効活用』は重要な項目だ。ちなみにキッズの中田ヒデはそろそろポジションがなくなってきたと言う噂があるから、来期は中田ヒデがチームに入ってくるのではないかと楽しみにしているところだ」
「次に施設関連に関しては、徹底的にスタジアムに投資していますよね?」
「あぁ。サブスポンサーが建設費を25%削減する効果があるしな。まずほぼ全ての利益はスタジアムの拡大に注がれることだろうね。その後、施設関連、練習場関連となってスカウトや監督、コーチとなるのであろう」
「つまり、投資の優先順位は利益性>コンディション系>練習系>人材系となっている、ということですね?」
「そうだ。私が思うに、最初の20年間はJリーガーの補正がかからない。そのため神レベルに到達できるのは一部のJリーガー、実名外人と有望架空選手のみ。が、年俸が低く抑えられるのは有望架空選手をルーキードラフトないしはトレードで獲得してきたときのみ。しかも有望架空選手は最初の10年間はでてこないであろう。よって発足20年間ではキッズが獲得し育てたルーキー有望架空選手をトレードし、長期契約を結ぶこととする」
「その代表例が勝浦さんや横村さんですね」
「あぁ。勝浦は『屈指』レベルまでキッズで育て上げられ年俸900万円でトレードされてきた。引退するまで年俸は上がっても4000万程度。安い買い物さ。そして現在キッズにはFWの水口が入ったとのコト。キッズが何年間かで屈指レベルにまで育て上げ、またトレードしてくることだろう。他にもキッズのユースには柱谷と井端が入ったと聞いている。」
「その他の補強策としてキッズのロートルとなった屈指・神レベルの選手を呼び寄せていますね。源さんや戸田さんが代表例ですね」
「そう。正に狙い通りなのさ。いいかい、日比野君?先輩選手の引退は若手の能力爆発イベントを誘致する良い手段の一つだ。つまり、キッズで引退しそうな選手をカリスマーズに呼び寄せ、能力爆発イベントを誘う。これは戦略と言うよりも戦術かな」
「オーナー。ちょっとまとめさせていただいていいですか?」
と日比野はこれまでの会話で出てきた戦略をまとめ始めた。

戦略:
① キッズ神戸からのトレードを有効活用
② 利益性>コンディション系>練習系>人材系に焦点を当てた選択的投資
トレード関連の戦術:
① キッズ神戸で育てた有望架空選手を獲得し長期契約(例:勝浦・横村)
② キッズ神戸で出番がなくなってきた引退間近の選手をトレード獲得し、引退イベントを誘導する


「その通りだ!ただし、これは20年しか通用しない戦略だ。よって、20年目からの戦略を述べよう」
「はいっ」
「まず20年目には最強のフォメコンであるMM(マジックマーシャルの略)を成立させる!そのためには、15年目付近から戦略的にフォメコン選手を集め始める!」
「はいっ!」
「具体的にはストライカー:大久保、ポスト:フリードリッヒもしくはルンゲ、チャンスメーカー柳沢、左ウィング三都主、右ウィング石川、プレイメーカー小野もしくは名波、ダイナモ服部だ!」
「はいっ!」
「彼らは20代前半であることが望ましい。必要に応じてキッズ神戸からのトレードで補っていく!つまり、彼らのようなスーパープレーヤーの獲得が出来るような素晴らしいポイントを持っている選手を10年目あたりから獲得していかなければならない!彼らレベルのトレードポイントは500を超えるからな」
「分かりました!」
と日比野は20年目以降の戦略を書き込む。
(20年目以降の)戦略:MM確立
戦術:20代前半のMMプレイヤーの確保。必要に応じてキッズからのトレード(トレードに耐えうるポイント選手の確保が重要)


「日比野君、この段階の戦術にはまだ重要な要素がある」
「重要な要素・・・?」
「あぁ。それはMM監督の採用だ!」
「あ・・・」
「そのため、15年目くらいからは、高原を獲得し、引退に追い込む!必要に応じてキッズ神戸からトレードだ!」
「はいっ!」
と日比野は戦術を書き加えた。
戦術:高原を引退し監督として起用する(15年目くらいから30代後半の高原の獲得。必要に応じてキッズからトレードする)


「最後に、高原が監督を引退する40年目以降の話だ。この時期になるとJリーガーは悪魔的な補正がかかっているであろう。よって、パスワークとチームの連携が重要視される。」
「なるほど・・・。となると戦略はパスワークと連携重視ですね?」
「そうだ!その頃には経営は真っ黒になっているであろう。よって、チームを赤く変える!」
「赤く・・・?」
「そうだっ!戦術としては連携のラインを萩原型で統一するんだ!」
「なるほど・・・」
と日比野は戦略を書き加えた。
戦略:パスワークと連携の徹底。
戦術:萩原型で統一する。


「さぁ、日比野君、戦略と戦術に時系列をつけて読み上げてくれたまえ!」
「はいっ」
と日比野は読み上げた。

チーム名:東京カリスマーズ
ビジョン:『世界のサッカーファンに夢を与えること』
スローガン:『ベストなチームを目指す果てしなき旅』
定義:ベストなチーム=最も勝利し、利益を上げるチーム
原則:
常に勝つこと
チーム内では「正直」を基本として会話すること
(発足―20年目までの)戦略:
キッズ神戸からのトレードを有効活用
利益性>コンディション系>練習系>人材系に焦点を当てた選択的投資
(トレード関連の戦術)
キッズ神戸で育てた有望架空選手を獲得し長期契約(例:勝浦・横村)
キッズ神戸で出番がなくなってきた引退間近の選手をトレード獲得し、引退イベントを誘導する
(20年目以降の)戦略:MMの徹底
戦術:
20代前半のMMプレイヤーの確保。必要に応じてキッズからのトレード(トレードに耐えうるポイント選手の確保が重要)
高原を引退し監督として起用する(15年目くらいから高原獲得。必要に応じてキッズからトレードする)
(40年目以降の)戦略:パスワーク・連携の徹底でチームプレイで勝利する。
戦術:萩原型で統一する。


「できましたっ!」
「これが世界を股にかける東京カリスマーズのチームの骨子だ!日比野君、忘れないでいてくれたまえ!!」
「はいっ!!」



カメラはキッズ神戸と大して変わらないチームの骨子を映しつつ


一時閉幕。。。