カリスマーズ②人事編

「日比野君!日比野君!!」
某国の首都、東京から産声を上げてから2年目の11月、カリスマーズのオーナーこと筆者(29歳)はオーナー室にて美人秘書を呼び出した。

ちなみに本日のお話し、PS2のソフト「サッカーチームを作ろう‘04」(略してサカつく)にまつわるお話しのため、その事情を知っていると面白いかもしれないが、知らない人はいつも通りスルーしていただきたい。本日は、前号の続きのため、読み飛ばしコーナーも用意してみた。



それでは、新チーム東京カリスマーズ②人事編、いざ開幕。。。

「お呼びですか?」
と美人秘書の日比野愛(22)がオーナー室に入ってきた。
「あぁ、昨日は戦略・戦術を一緒に作ってくれてありがとう」
「いえ、そんな・・・」
と日比野の顔が赤くなる。
「それで、だ。本日は人事の相談をしたいと思っているんだ」
「人事ですか?」
と日比野はオーナー室の壁に書かれているチームビジョンと配置に目を向けた。



以下読み飛ばし可のコーナー。前号のコピペ。

チーム名:東京カリスマーズ
ビジョン:『世界のサッカーファンに夢を与えること』
スローガン:『ベストなチームを目指す果てしなき旅』
定義:ベストなチーム=最も勝利し、利益を上げるチーム
原則:
常に勝つこと
チーム内では「正直」を基本として会話すること
(発足―20年目までの)戦略:
キッズ神戸からのトレードを有効活用
利益性>コンディション系>練習系>人材系に焦点を当てた選択的投資
(トレード関連の戦術)
キッズ神戸で育てた有望架空選手を獲得し長期契約(例:勝浦・横村)
キッズ神戸で出番がなくなってきた引退間近の選手をトレード獲得し、引退イベントを誘導する
(20年目以降の)戦略:
MMの徹底
戦術:
20代前半のMMプレイヤーの確保。必要に応じてキッズからのトレード(トレードに耐えうるポイント選手の確保が重要)
高原を引退し監督として起用する(15年目くらいから高原獲得。必要に応じてキッズからトレードする)
(40年目以降の)戦略:
パスワーク・連携の徹底でチームプレイで勝利する。
戦術:萩原型で統一する。


東京カリスマーズの現状(2年目11月)。オーナー:筆者。

監督:無名。資金:45億円。施設:スタジアムレベル2.その他は初期設定。留学先:初期設定。1&7月の遠征先:全て南アフリカダカール用)

フォメコン:ナシ
システム&戦略:3−5−2DVのサイドアタック.要するにこんなフォーメーション:
     FW  FW

SMF     OMF      SMF

     DMF     DMF

 CDC     CDF    CDF

          GK
 

以下人物紹介。名前>実名/架空>年齢>レベル(神==>屈指==>完全==>十分充分の順番)>契約状況(何年目―契約年数)>年俸>チームの加入方法

FW(フォワード)
大久保(実名)32歳(神)1−1(2億3300万)キッズよりトレード
柳沢(実名)35歳(神)0−1(1億7300万)キッズよりトレード
勝浦(架空)27歳(屈指)0−1(900万)キッズよりトレード
ベウバル(架空)18歳(充分)1−1(500万)カリスマーズにてルーキードラフト

OMF(オフェンシブミッドフィルダー
レドゥー(架空)22歳(十分)1−1(500万円)カリスマーズにてルーキードラフト
野口(架空)19歳(充分)1−1(500万円)キッズよりトレード

SMF(サイドミッドフィルダー
ギグス(実名)38歳(神)1−1(10億100万)キッズよりトレード
レバートン(架空)22歳(十分)1−1(500万)カリスマーズにてルーキードラフト

DMF(ディフェンシブミッドフィルダー
戸田(実名)36歳(神)1−1(2億4200万)キッズよりトレード(本年で引退表明)
源(架空)40歳(屈指)1−1(7億200万)キッズよりトレード(本年で引退表明)
内藤(架空)36歳(充分)2−2(1000万)初期メンバー
島田(架空)33歳(充分)2−2(1100万)初期メンバー
窪山(架空)22歳(充分)1−1(500万)カリスマーズにてルーキードラフト

CDF(セントラルディフェンダー
宮本(実名)37歳(神)0−1(2億7200万)キッズよりトレード
森岡(実名)37歳(神)1−1(2億2200万)キッズよりトレード
中田浩二(実名)35歳(神)0−1(3億400万)キッズよりトレード。12月より参加。
大幡(架空)22歳(充分)1−1(500万)カリスマーズにてルーキードラフト
志水(架空)32(充分)2−2(1800万)初期メンバー

GK(ゴールキーパー
横村(架空)32歳(屈指)1−5(3700万)キッズよりトレード
奥田(架空)26歳(充分)2−2(600万)初期メンバー
合計19名(外人枠4枠)。


以上読み飛ばし可コーナー終了。



「人事と言いますと?」
「12月のニューイヤーカップが終わり、年が明けると契約交渉の時期になり、その後ルーキーのドラフト会議となってくる。そこで、だ。日比野君にまず今回の契約交渉の事前相談をさせてもらいたい。」
「え・・・なぜ私に?」
「それは、だね。僕は君と一緒に子供を・・・、いや子供とも言うべきこのチームを一緒に作って行きたいんだ。そのためには、一緒に考えてもらいたいと思っている。昨日は戦略と戦術を僕たちの最初の共同作業として一緒に作った。本日は子供を・・・、いや子供とも言うべきチームの来年の青写真を君と描いて行きたいと思ってね」
「オーナー・・・。嬉しいです。そんな大役のサポートをさせていただけるなんて」
「ただし!分かっていると思うが、このお話しは人事の話し。よって私たち二人だけの物としたい。いいね?」
「ええ、モチロンです!!」


「では今回の契約交渉の席に着く選手を上げ、彼らがチームのビジョンや戦略に合っているかどうかを照らし合わせ、最後に契約を結ぶかどうかを確認していこう!」
「はいっ!まず12月に交渉がある選手は・・・、FWは大久保さん、ベウバル、OMFはレドゥーと野口さん、SMFはギグスとレバートン、DMFは内藤さん、島田さん、窪山さん。CDFは森岡さん、大幡さん、志水さん、GKは奥田さん。以上の13名。・・・多いですね」
「あぁ。結論から言うと、ルーキーは継続して契約をする。取りあえずは1年延長だ!年内に呼び出し、100万円アップで来期の契約を結ぼう」
「はいっ!ということは、残りは、FWは大久保さん、SMFのギグス、DMFの内藤さん、島田さん。CDFは森岡さんと志水さん、GKは奥田さんの7名が交渉のテーブルに着くと言うことですね」
「そうだ。さて、一人一人を評価してくれ」
「大久保さんは今期の勝利に大きく貢献しました。圧倒的な得点能力で得点王を獲得。多分この様子だと年間MVPも獲得するでしょう。もしかしたら世界MVPも取るかも知れません」
「そうだ。が、賞の獲得と共に彼の年俸も現在の2億3300万から上に行くであろうね」
「難しいところですね・・・。戦略を体言しているけれども、年俸が高い・・・。交渉次第ですね」
「なるほど・・・。」
「残念ですね・・・。同じキッズ組の森岡さんも同じような感じでしょうね・・・。年俸2億か・・・。」
「あぁ。」
「続いてギグスさん。10億はちょっと・・・」
「その通りだ。間違いなく解雇だ」
「キッズとのトレードに出したらいかがでしょう?」
「それはマズイ。キッズには現在ギグスが存在しているため、同選手のトレードはできないんだ」
「じゃぁ保留と言うことで・・・。さて、問題の初期メンバーチームですね。」
「そうだ」
「彼らを解雇してしまうと、翌年のルーキーに頼ることになる。特にDMF枠は窪山さん1人しかいないため、ルーキーの活用が必須。GK枠も控えがいなくなるのでルーキーに頼ることに・・・。」
「その通りだ。では彼らは私たちのビジョンや原則、戦略に合っているのかな?」
「原則の時点で合っていません。『常に勝つ』ためには有望な選手でないと勝てません。正直に言って、初期メンバーの実力はしれています。引退までまだ時間がかかるだろうし・・・」
「その通りだ」
「では、こういうことで良いですよね?」
と日比野は書き込んでいく。
ルーキー組(ベウバル、レドゥー、野口、レバートン、窪山、大幡):年内に100万円アップで契約延長
キッズ組(大久保、森岡):年俸次第
初期メンバー組(内藤、島田、志水、奥田)&ギグス:解雇


「80点だな・・・」
「え・・・?」
「良いかい、日比野君。もう一度戦略を見てくれ」
「戦略・・・?」
と日比野は壁に眼を移す。

戦略:キッズ神戸からのトレードを有効活用

「・・・?」
「まだ分からないようだね・・・。何もトレードとはキッズから貰い受けるだけではないんだ。」
「あ・・・。」
「そうさ。11月に森岡(37)を放出し、トレードポイントが見合う選手を獲得する。森岡がキッズに入るころには38歳となる。12月になり、森岡(38)を再度トレードしてもらう。すると、1月に森岡(39)が入ってくる。こうすることで①年俸を払わなくて済む、②森岡の引退の時期が早まる、というメリットが出てくるんだ。」
「す、すごい・・・。」
「あぁそうさ。戦術(キッズ神戸で出番がなくなってきた引退間近の選手をトレード獲得し、引退イベントを誘導する)にも合っているだろう?」
「えぇ」
「これがトレードマジックさ。」
「でも森岡さんは年俸を払われていないばかりか、1年で2歳も年を取ることになってしまいます・・・。」
「そうだねぇ。が、しかし。森岡のようなサッカー馬鹿が現役でバリバリ働くことに躊躇するとは思えない。となれば、これで双方にメリットがあると思うのは私だけだろうか?」
「・・・確かにそうかもしれません。でしたら、大久保さんも同じようにすれば?」
「大久保は既にキッズに存在しているんだ。そのため、この手法は大久保には使えない」
「そうでしたか・・・。では変更ですね」
と日比野は人事ノートを書き換えた。


ルーキー組(ベウバル、レドゥー、野口、レバートン、窪山、大幡):年内に100万円アップで契約延長
大久保:年俸次第
森岡:トレードマジック(11月にキッズへトレード。12月にキッズから再度トレード)
初期メンバー組(内藤、島田、志水、奥田)&ギグス:解雇


「そうだ!!」
「オーナー。私、こんなに頭を使ったのは初めてです・・・。」
「これがチームを経営していく、ということなんだ。私は常にこのようなことを考えている。君にもその一部を垣間見て貰った。どうだね?今後も僕のサポートをしてもらえるかね?」
「私なんかでよければ・・・」
「うん、これからも頼むよ・・・」


カメラは二人の仲睦まじげな会話と人事ノートに書かれた恐怖の1行、「トレードマジック」を映しながら


一時閉幕。。。