聖なる夜の音の前に⑤最終話

これは、世界を股にかけるカリスマ妄想家こと筆者のブッチギリな妄想ストーリー。
縛り:(あ)思いつくまま創作&執筆。(い)読み返さない。(う)クリスマスをお題にする。



前回までのサマリー(詳細12月13日号〜20日号):
主役:タケシ(41)
プロフィール:ビジネス&女性関係絶好調のお金持ち。趣味は町内リサイタル。妹のペンネームは「クリスチーネ剛田」。幼少時代から母親をリスペクト。
問題:母と妹に「クリスマスには彼女を連れてくる」とコミットしたタケシは、6名いた彼女全てに声をかけるも、全員家族持ちであったため、断られ、破局してしまう。タケシに残されたものは「財力」と「自信」と「母と妹とのコミットメント」であった・・・。プロフェッショナルの女性を金で買おうとしたが失敗したので、幼馴染の「しずか」を借りることにした。「しずか」の亭主の「のびた」の合意を(半ば強制的に)得て、「しずか」の出張帰りを待っていた。



と言ったわけで、[聖なるxx系〜]聖なる夜の音の前に⑤最終輪〜、いざ開幕。。。





何ぃ?
タケシ君、あとがナイだぁ?






お前、誰に口きいてんだよ?
夜な夜なお前の家の窓辺で素敵なワルツ歌っちまうぞ、コラ。
オレ様のビブラードの素晴らしさに、お前、全身鳥肌もんだぞ?
体毛という体毛が逆立っちまうぞ?
お前、ハリネズミになっちまうぞ、こら。






で、だ。昨日はのびたのOKを貰ったからよ、ちゃっちゃと仕事を切り上げて、アタッキングよ。
幼馴染のしずかちゃんの働く保育園に向かったわけよ。






運転手がドアを開ける前にリムジンから降り立った俺は、しずか先生の教室に直行よ。
したら、お昼寝の時間らしくってよ、俺は教室の外で待たされたわけよ。
で、カンバセーションがスタートしたわけよ。





メンドクセェからチャッチャと本題に入ったわけよ。




したらよ、牛乳風呂みたいに顔面蒼白になりやがってよ、
「のびたサンってば、何そんなこと言ってんの?」
クリスマスの約束をしたのに・・・」
とかヒス起こしやがってよ。





だからイヤなんだよ、人妻は。
とりあえずヒス止み待ちよ。
でもよ、タイムイズマネーじゃんか?





だからガタガタ言わずに100万ビンタよ。
これでついてきて欲しいってよ。
そしたら、よ。




「とりあえずのびたと相談したい」
「本当に約束したのか確認したい」
だとかガタガタ言ってるわけよ。





時間ねぇじゃん、俺?
だから言ってやったのよ。
「今決めなかったら100万渡さねぇ。今決めろ!」ってよ。
貧のリーマンと家計を支える保母のカップルにとって100万なんてマネーはビッグじゃんかよ?
しかも頼んでることはヤラシイことじゃねぇだろ?
ただ、単純に2時間程度、イブの夜に家に来いってな話じゃんか?
しかも、昔の近所のオバチャンの家だろ?
ひとかけらのケーキだろ?





あっ?
「ひとかけらのケーキって何?」だと?
英語でa piece of cakeだろ?「楽勝!」って意味じゃんか。
話の腰折ってんじゃねぇよ。
黙って人の話を聞いてろってんだ。





あっ?
既婚者には無理?
良いんだよ、別に。ちょっと話を作ればよ。
デッチアゲ最高じゃねぇか。
主婦はデッチアゲが好きなんだよ。
背徳感がタマンネェんだとよ。







で、俺は紳士的にしずかの返事を待つわけよ。
その時間10秒。
まぁ余裕の10秒よ。








したらよ、






「100万はイラナイ。私はのびたさんを信じる」






だとよ。
貧乏人の考えることはわかんねぇよ、ブッチャケ。
言葉を失っちまったよ。






だからよ、俺も時間がネェからよ、今年のクリスマスも1人で実家に行くことにしたわけよ。









何っ?
母ちゃんと妹にからかわれるぞ!だと?
お前らの同情なんかイラネェよ。








何?
タケシ君、結局「金で愛を買えなかった」だと?









おいおい。俺がいつ「金で愛を買う」行動をした?
俺は単純に「金で女性の時間を買う」ことに失敗しただけだろ?
愛を買う気はねえんだよ。






いいか。
俺は今でも「愛は金で買える」と思ってるし、「愛は金で買える」って知ってんだ。
ただ、今回のクリスマスじゃそれをしなかったわけよ。




何っ?
来年のクリスマス付近もこのコーナーをやるのか?だと?
そんなのカリスマの気分次第だろ。俺はシラネェよ。






クリスマスの前にバレンタインがあることを尻目に
一時閉幕。。。