ネタバレアリ!DQ8よ〜永久に〜

「兄貴ぃぃぃぃ!!」
世界を股にかける大盗賊ことヤンガスは力の限りを振り絞って叫び絶命した。


ちなみに本日のお話し、PS2のソフト「ドラゴンクエスト8」(略してドラクエ8)にまつわるお話しのため、その事情を知っているマニアには面白いかもしれないが、知らない人はいつも通りスルーしていただきたい。マニアの方には「読み飛ばし可」コーナーを用意した。


以下読み飛ばし可コーナー(12月9日号のコピペ)

ヨミトバシヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノヨミトバシ
ハジマルヨヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノハジマッタ

ゲームの縛り:(あ)ゲームクリア、あるいは「質の高い創作系」が完成するまで続く。(い)ゲームを楽しむ(スピードクリアなどを狙わない)、(う)主人公をハチ公と名づけ、何があってもハチ公を殺さない。ハチ公が死んだらその瞬間にドラクエ8を封印する。

基本情報:
本日の登場人物:
ハチ公:剣の使い手の勇者系。ドラクエシリーズとしては久しぶりの、頼もしそうな主人公。
ゼシカ:気の強そうなお嬢様キャラ。魔法使い系で、ムチも装備可。ボインボインの姉ちゃん。
ヤンガス:戦士・山賊系。盗賊系の特技も使える。攻撃力が強そうな風体で破壊力のある大きな武器の装備可能。ハチ公を師と慕う。
トロデ:自ら「王」と称す、緑色の化け物系キャラ。見た目は人間にも近い感じで、一応仲間キャラ。ただしトロデは戦闘には直接参加しない。(通常の戦闘はハチ公・ゼシカククールヤンガスの4人)。



今回の冒険のサマリー:
ゼシカが仲間入りし、錬金術が可能となった冒険家ご一行は、船着場に到着し、新たな仲間こと「ククール」を捕獲するために前へと進む。


以上、読み飛ばしコーナー終了。


ヨミトバシヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノヨミトバシ
オワッチャウヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノオワッタヨ








「ハチ公、ここが船着場ね。」
「あぁ(スイートパンプキン)。ヤンガス!」
「へいっ」
「連金だ!そこにいるゴロツキから『鉄の釘』をかっぱらって来い!」
「へっ!?『鉄の釘』って兄貴・・・」
「アホめ!『鉄の釘+ブロンズナイフ=盗賊の鍵』なんだ!これでそこら辺の宝物の鍵が開けられるんだよっ!」
「さっすが、ハチ公ね。旅慣れてるって感じじゃない?」
「がってんでぇ、兄貴!」





しばし歩くこと数分。盗賊の鍵が出来上がった。これが連金釜で作成した最初のブツである。
「・・・これッスネ」
「おうともよ!」
「さぁ、ハチ公!先に進みましょ!」
「待てぇぇえ!」
「どうした、ヤンガス!?」
「兄貴!・・・折角の盗賊の鍵。アッシは盗賊の血が騒ぐッス。一度で良いから今すぐに使ってみたいでゲス」
「ふむ・・・」
「駄目よ、ハチ公!サッサと次に行きましょうよ」
「兄貴!アッシは盗賊したいっす!」
「・・・。」





ハチ公はディシジョンメーカーとして大いに悩んだ。
これまで旅を共にしてくれたヤンガスか。それともベッピンながらもこれから毎日毎晩お世話になるであろうゼシカか。






永遠の友、ヤンガスの言うことか。
今はボインボインだが将来垂れる事間違いナシのゼシカか。




ハチ公は決断し、答えを口にした。




「・・・ヤンガス。一度だけだぞ」
「兄貴!!ありがとうでヤンス!」
「もう、知らないっ(プンプン)!!」
「で、どこに行く?」
「とりあえず、最初の街、トラペッタにでも行くでヤンス!」
「よし、いくぜ!キメラの翼だ!!(注:一度行った街に瞬時に戻れる便利な翼。25Gで全国の道具や出発売中)」
「仕方ないわね・・・。」







ギューン!!ご一行はトランペッタ正面入り口に到着した。
「よし、トラペッタだ。・・・どうすんだ、ヤンガス?」
「何でも、城の中はおろか、フィールドにも宝箱が落ちているとか。どうせここら辺のモンスターは弱いでヤンス。フィールドの宝箱を狙うでヤンス」
「そうだな。まっ、ゼシカのレベル上げも兼ねてそうするか」
「・・・何よ。まるで『私のため』みたいな言い方をしてさ」
ゼシカはホッペタを膨らませた。
可愛い・・・。ハチ公はブーメランを片手にバタバタその場を地団駄踏んでみた。
「それよりもハチ公。さっきのでキメラの翼を使い切っちゃったじゃない。一度街に入ってキメラの翼を買い足しておきましょうよ」
「大丈夫だよ(ハニー)。ここら辺のモンスターはカスだから」
「さぁ、行くでヤンス!」
ヤンガスを先頭にフィールドの宝箱を探しに出かけるご一行。








「ハチ公!あれ、そうじゃない?」
「ん・・・?あ、本当だ。よし、行こうぜ!」
トラペッタの北にて宝箱を発見したご一行。が、しかし。






「おい、ヤンガス、あの緑の巨大なものはなんだ?何か動いてないか?」
「あれ?本当だ。何デショウネ?モウちょっと近づいてみるでヤンス」
「ハチ公!!あれ・・・。まさか・・・。」
「や、やべぇ」
「ば、ばっくれるでヤンス!」
「ギャオォォォォス!!」






遠くに見えた緑の動いている物体。それが突然うなり声を上げながらダッシュしてきた。
そう、彼こそはスカウトモンスターの中でもかなり強いレベルのバトルレックスこと「魔獣ドランゴ」である。





スカウトモンスターとは、ある程度冒険が進むと使用可能になるシステムで、フィールド上に見えるモンスターを倒すと、仲間として冒険に加わってくれる。勇者は1回のバトルで1度だけスカウトモンスターのチーム(3匹で1チーム)を呼び出すことが出来るのだ(使用マジックポイント5)。
この段階ではスカウトモンスターが使用可能になるイベントをクリアしていないため、戦う必要性がない。
しかもスカウトモンスターは、時折ありえない位強すぎるモンスターが存在する。今回の「魔獣ドランゴ」は中堅どころだが、スカウトモンスターシステムの序盤ではエースとして活躍するモンスターだ。そのため、スカウトモンスターシステムが始まった瞬間に全ゲーマーが彼を獲得するため四苦八苦するようになっている。








つまり、結論を言えば、この時点(レベル10時点)ではアリエナイ強さを誇る。








目の前には緑の巨体に巨大な斧を持つ、巨人竜こと「魔獣ドランゴ」。レベル10の主人公を初めとする軟弱パーティは戸惑っていた。






「ど、どうする?ハチ公!」
「や、ヤバイでヤンス・・・。兄貴、どうします?」
「むぅ・・・。やるしかないだろぅ?」
「アレッスネ?」
「何アレって?」
「良いからついて来い!行くぞ!!」





ハチ公は英断した。





「逃げる」





が、しかし。





魔獣ドランゴは回り込んだ。




魔獣ドランゴはその手にした斧を振り上げ、ヤンガスの頭部に振り落とした。
「グハッ!!あ、兄貴ぃぃぃぃぃぃぃぃい!!」
与えられたダメージは100を超えていた。
ヤンガスは一撃で殺された。







「きゃぁぁぁ!!」
「うろたえるな、ゼシカ!!こうなれば・・・」
「ど、どうしたら??」
「ついて来い!行くぞ!!」





ハチ公は2度目の英断をした。



「逃げる」





が、しかし。





魔獣ドランゴは又しても回り込んだ。






魔獣ドランゴはゼシカに向かって斧を振り落とした。
ゼシカの豊満な胸元に斧はあたり、ゼシカは絶命した。
つられてハチ公も絶命しそうになった。
が、思い立った。






「ゼ、ゼシカァァァァ!!」
「グルゥゥゥ」
「て、テメェ。まだ触ってもいないゼシカの胸を切り落としやがって・・・!テメェは俺が殺す!!」
怒りの魔人と化したハチ公は戦うことを決意し、道具点検を行なった。







そう、起死回生の一発、「キメラの翼」を使うために。
(注:キメラの翼を戦闘中使うと最後に訪れた街に瞬時に戻れるので死ぬことはナイ)






が、しかし・・・。







キメラの翼はハチ公の道具袋には入っていなかった。
ゼシカの台詞が走馬灯のように木霊する。
「ハチ公、街に入ってキメラの翼を買い足しておきましょうよx100」と。





ハチ公の目からは涙が止まらない。
ゼシカの言うことを聞けば良かった。
キメラの翼を買っておけばよかった。
むしろ、宝箱を漁りに来なければ良かった。
むしろ、主人公が死んだらゲームオーバーという縛りを入れなければ良かった・・・。





不本意な死に方を遂げることが決まったハチ公は覚悟を決めた。銅の剣に装備を変え、起死回生の一撃に託すことにした。




「攻撃」




バトルスタートだ。



な、なんと圧倒的な素早さを持つドランゴよりも先にハチ公は攻撃することになった。
しかも「シババババ!」という音を立てて。
そう、「改心の一撃」が出たのだ!!






「助かった・・・。ポックン助かったよ・・・。」
確かな手ごたえをドランゴに当てながらハチ公はエレクトした。








与えたダメージ=30







ドランゴはまだピンピンしていた。
ドランゴの口が開いた。
ドランゴは燃え盛る炎を吐いた。





「アチィィィィ!」
全身が焼け付き、ハチ公は60のダメージを浴びた。
即死・・・。






勇者ハチ公の冒険は幕を閉じた。






永遠に閉幕。。。