宝くじ

世界を股にかけるカリスマ・ドリーマーこと筆者は、大人買いをした。
宝くじを大人買いした。
パンピーどもが1枚2枚とチマチマと買っている宝くじを大人買いした。
リッチに1万円分も購入した。
列を作るパンピーどもは憧れの眼差しで筆者を見た。
筆者はそんなパンピーどもを尻目にヒタヒタとその場を後にした。









自宅に帰った筆者は、妻と呼ばれる女性にビンタした。
1万円分の宝くじでビンタした。
厚さ3cmはあろうかと思われる宝くじの束でビンタした。
驚く妻(と呼ばれる女性)。
「左の頬を叩かれたら右を出せ!」と叱る筆者。
妻はオズオズと左の頬を出した。
筆者はその左の頬を返す手よろしく、宝くじでビンタした。
「で、何すんのよ!?」
と喚く妻(と呼ばれる女性)
「叩かれたものをヨーク見てみろ!」
と語る筆者。
「そら、その目をかっぽじってよーく見るんだな!」
と指示を出す筆者。







犬に似ている妻(と呼ばれる女性)は、宝くじのニオイを嗅ぎ、それが宝くじであることに気付く。
「筆者(さん)、これは・・・?」
「まだハヤーイ!」
と筆者は妻と呼ばれる女性を叱りつけた。
「まだ喜ぶのは早い!当たったかどうかも分からないだろっ!?」
「そ、そうね・・・。」
妻と呼ばれる女性は反省モードになったもようだ。










次の日。
妻と呼ばれる女性が新聞片手にワンワンと書斎に入ってきた。
「何だ、妻(と呼ばれる女性)!」
「当たったぁ!!」
妻と呼ばれる女性は膝がガクガクしていた。










「ほぅ。いくら当たったんだ?」
「前後賞の後が当たったの!200万円だって!!」
「ふんっ!ショボイ!!しょぼすぎる!!これじゃ夢も希望も買えねぇじゃねぇか!破り捨てちまえ!!」
「え、もったいないよ・・・」
「うるさい、寄越せ!」
「何すんの、あっ!」
と、筆者に厚さ3cmの宝くじの束を奪われた妻(と呼ばれる女性)。









「ふぬっ」
と掛け声を上げ、ビリビリと破る筆者。
「きぃやぁあぁぁぁあぁ」
と奇声を上げる妻(と呼ばれる女性)。
「キャンキャンキャンっ!」
妻と呼ばれる女性の奇声に反応し、ほえ始める飼い犬(自称「妻と呼ばれる女性の守護神」)












そして。。。















筆者は目が覚めた。















夢。。。それは自分の欲望を映し出す形のナイ物語。。。200万円を当てることが欲望のスモールな人格の筆者を尻目に、


一時閉幕。。。